カルテ18 ページ19
「いっ、苛められた…」
「大丈夫?シロ。」
「うぅ……」
あれから1人ずつ名前を叩き込まれたシロはぐったりしていた。
椅子に項垂れるシロへ敦がパタパタと団扇を扇いでいる。
「でもシロ、服買った方が良いんじゃ…」
「あっくんまでボクを人間の中に突き飛ばそうと…!?」
「ちっ、違うよ!只、ずっとその服じゃ仕事に支障が出ちゃうでしょ…?」
「お仕事なんて…此処って異能を持つ人間が居るんでしょ?ボク異能なんて無いのに…」
「それは私もですわ、シロさん。」
2人の会話にナオミが入る。
「私もお兄様と違って異能はありませんわ。其れでも探偵社の皆さんは私を受け入れてくださったの…」
「……………」
とても良い話なのだろうけど、其れは裏を返せば「異能が無くとも受け入れる」という風にも取れる。
本当に逃げ場を失ったのだと云う事実を突きつけられた。
「なのでご安心を!さァシロさん、一緒にお洋服を買いに行きましょう♪」
「こっ、この女、怖い…」
「あら、先刻ちゃんと私の名前をお教えしましたのに…次は其の体に、教えましょうか…?」
「ひぁぁっ………」
ナオミが不敵に笑いシロの首筋をツツー…と指でなぞると、シロの口から艶かしい声が出てきた。
「しっ、シロ………//////」
「な、に…?」
「お願いだからその声、出さないで…///」
初めて聞いたシロの声に敦は顔を真っ赤にした。声を出させた張本人は只笑う。
「取り敢えず行きましょ♪あ、敦さんも行きます?」
「うっ、うん…」
シロに腕を絡ませたナオミはにっこり笑い、与謝野と鏡花も連れた5人で店に出かけた。
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No.0 - 42話の敦くんの一人称が俺になっています。何か意図があって俺にしていたなら、すみません! (2019年1月27日 17時) (レス) id: f53043040e (このIDを非表示/違反報告)
カレン(プロフ) - おもしろいです。続編希望です (2017年7月20日 5時) (レス) id: 84b7979bce (このIDを非表示/違反報告)
ネロ - こんな遅くですが読んでて凄く楽しかったです!続編希望です!! (2017年3月19日 19時) (レス) id: bacc85789b (このIDを非表示/違反報告)
赤月 - 完結おめでとうございます!続編希望です! (2016年10月31日 16時) (レス) id: 196406772c (このIDを非表示/違反報告)
赤喰 - 完結おめでとうございます!続編作って欲しいです!! (2016年9月26日 23時) (レス) id: 63178f43ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:十一葉(といちば)さん | 作成日時:2016年8月9日 17時