検索窓
今日:16 hit、昨日:15 hit、合計:210,262 hit

カルテ18 ページ19

「いっ、苛められた…」
「大丈夫?シロ。」
「うぅ……」




あれから1人ずつ名前を叩き込まれたシロはぐったりしていた。
椅子に項垂れるシロへ敦がパタパタと団扇を扇いでいる。




「でもシロ、服買った方が良いんじゃ…」
「あっくんまでボクを人間の中に突き飛ばそうと…!?」
「ちっ、違うよ!只、ずっとその服じゃ仕事に支障が出ちゃうでしょ…?」
「お仕事なんて…此処って異能を持つ人間が居るんでしょ?ボク異能なんて無いのに…」
「それは私もですわ、シロさん。」



2人の会話にナオミが入る。





「私もお兄様と違って異能はありませんわ。其れでも探偵社の皆さんは私を受け入れてくださったの…」
「……………」



とても良い話なのだろうけど、其れは裏を返せば「異能が無くとも受け入れる」という風にも取れる。


本当に逃げ場を失ったのだと云う事実を突きつけられた。



「なのでご安心を!さァシロさん、一緒にお洋服を買いに行きましょう♪」
「こっ、この女、怖い…」
「あら、先刻ちゃんと私の名前をお教えしましたのに…次は其の体に、教えましょうか…?」
「ひぁぁっ………」




ナオミが不敵に笑いシロの首筋をツツー…と指でなぞると、シロの口から艶かしい声が出てきた。




「しっ、シロ………//////」
「な、に…?」
「お願いだからその声、出さないで…///」


初めて聞いたシロの声に敦は顔を真っ赤にした。声を出させた張本人は只笑う。





「取り敢えず行きましょ♪あ、敦さんも行きます?」
「うっ、うん…」



シロに腕を絡ませたナオミはにっこり笑い、与謝野と鏡花も連れた5人で店に出かけた。

カルテ19→←カルテ17



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (189 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
306人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

No.0 - 42話の敦くんの一人称が俺になっています。何か意図があって俺にしていたなら、すみません! (2019年1月27日 17時) (レス) id: f53043040e (このIDを非表示/違反報告)
カレン(プロフ) - おもしろいです。続編希望です (2017年7月20日 5時) (レス) id: 84b7979bce (このIDを非表示/違反報告)
ネロ - こんな遅くですが読んでて凄く楽しかったです!続編希望です!! (2017年3月19日 19時) (レス) id: bacc85789b (このIDを非表示/違反報告)
赤月 - 完結おめでとうございます!続編希望です! (2016年10月31日 16時) (レス) id: 196406772c (このIDを非表示/違反報告)
赤喰 - 完結おめでとうございます!続編作って欲しいです!! (2016年9月26日 23時) (レス) id: 63178f43ec (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:十一葉(といちば)さん | 作成日時:2016年8月9日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。