あいつは敵

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『稜雅さんに、その…好きと言われました』

5「……やっとか」

半ば呆れたような顔

いや、待て、今の発言は

『………やっと？』

5「そ、稜雅さAのこと、わりと前から
好きだったんだよ？」

わりとがどの程度かは知らんが
祐子は気付いていたということか

『…嘘だ』

5「Aが気付いてないだけだから」

いや、気付くわけない

だってディスられてきたんですよ？



5「で、返事はどうしたの？」

『返事？』

5「え、告られたんでしょ？」

あれは確かに告白だろう

しかし

『好きの返事って何言えばいいのよ』

というか返事はいいって言われたし

5「……好きとしか言われてないの？」

『うん』

5「揃いも揃って……」

当の本人の私よりも頭を抱えてる



5「じゃあAはどうなの？」

『どう、とは？』

5「稜雅のこと、好きなの？」

『わからない、かな』

5「…だよね」

『でも、、嫌じゃなかった』

それは本当

5「とりあえず今はそれで十分」


それでいいのだろうか

といっても解決手段がないので
どうすることもできないが

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