不器用.18 ページ18
貴「…作りすぎた…」
春くんが食べてくれるから、って
少し張り切りすぎた…
…まぁ、明日のご飯にすればいいよね
貴「…美味しい、って言ってくれるといいな…」
今は首領さんの命令だったとしても
もし私のご飯を美味しいと思って貰えたなら
これからは春くんの意思で食べてくれるかも…
なんて思ったりしたら
沢山作っちゃった…
時計を見ると短針が10を指していた
…丁度いい時間かな
春くんが帰ってくる時間に合わせて作ったから
いつもより遅めのお夕飯
いつも彼が帰ってくるのは23時くらいだし
そう思いながらお皿にラップをかける
春くんと一緒に食べれるの
すごく楽しみにしていて
昼食も遅めにとって
おやつに春くんが買ってきてくれたマカロンを食べた
お腹が空きすぎて先に食べてしまわないように
準備しておいた
使った調理道具を洗って拭きあげる
それから元あった場所に戻して時間を潰した
貴「……遅いなぁ…」
お仕事、長引いてるのかな…？
いつもならもう帰ってくる頃なのに
春くんのお仕事は不規則だから
遅くなることもあるよね
忙しくて寝ていない日もあったし…
…帰ってくる時間聞くのは、迷惑かな
お仕事中だったら通知とかうるさいだろうし
大人しく待っていよう
そう決意して椅子に腰かけた
貴「…大丈夫、かな…？」
日付が変わってから既に1時間半経っていた
…特に連絡もないし…
何かあったわけじゃ、ないよね…
もしそうなら首領さんから連絡があるはず
そういう契約だから
貴「お腹空いてきちゃった…」
おやつを食べたとはいえ
もう10時間くらい何も食べていない
貴「………」
チッ、チッ…って秒針の音が響く
その度に虚しさが募っていく
それと同時に睡魔が襲う
…だめ
春くんとお夕飯食べるって決めたから…
早く帰ってくる、って言ってくれた…
下がってくる瞼に抗えなくなって
目を閉じた拍子に頬に温かいものが伝う
貴「はる、く…ん…」
名前を口にしただけで
胸が締め付けられて痛くなった
いつの間にか机に突っ伏していて
私の目から溢れた水が
ぽたぽたと袖口に跡を残していく
貴「はる…く、、」
…早く帰ってきて…
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咲良(プロフ) - Yさんさん» 何回も読んでいただけていることに感激です……嬉しいコメントありがとうございます！ (1月1日 17時) (
レス) id: 99406de1b2 (このIDを非表示/違反報告)
Yさん(プロフ) - ホンマにこれって何回読んでも神すぎて好きです♡不朽の名作ってやつ！？好きーっ♡ (12月29日 22時) (レス) @page41 id: e05060289a (このIDを非表示/違反報告)
咲良(プロフ) - なるせさん» ありがとうございます！場地さん最後になっちゃいました…他の作品が完結したらすぐ書き始めるのでお待ちください…！ (2021年12月17日 0時) (レス) id: 387270c9d7 (このIDを非表示/違反報告)
なるせ - んんんん好きです!!んと場地さんのが見たいです!!順番最初だと嬉しいなあ、、!? (2021年12月16日 22時) (レス) @page37 id: 875c8ad43b (このIDを非表示/違反報告)
咲良(プロフ) - おふとんさん» ありがとうございます！勢いがすごい！笑 (2021年12月12日 23時) (レス) id: 387270c9d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：山口咲良
| 作成日時：2021年11月12日 17時
