不器用.16 ページ16
三途「…A」
貴「はい、どうしましたか？」
今日の春くんは優しいな…
いいことがあったのかな？
首領さんに褒められたとか？
何がともあれ春くんが嬉しそうで私も嬉しい
シュークリーム、食べるの誘ったら
どっちも私のだって言ったけど
でも春くんと食べたかったから…
私のわがままも聞いてくれた
三途「…昨日…ブスって言って、その……悪かった」
貴「え…」
謝られるなんて、思っていなかった
本当にこの人は春くんなのか
そう疑いたくなるほどだ
三途「思ってねぇから…ブスなんて、嘘だ…」
貴「…そう、ですか…良かった…」
春くんが気まずそうに言う
…どうして急にそんなこと…？
不思議だ…
三途「…あと、今日出かけるの邪魔してごめん…」
そう言って謝る彼にまた驚く
貴「…いいんです。春千夜さんが責められちゃうから…それは私もいやですし」
謝られるのも初めてだ…
どうしたんだろう…
本当に何かあったのかな？
…もしかして首領さんに怒られた…？
褒められたんじゃなくて
私に優しくしろー！的な…？
…ないかな…？
でも本当に政略結婚以上の感情が
私になかったとしたら…？
冷たさに耐えられず逃げ出しちゃう可能性がある
私は春くんが好きだからそんなことしないけど
首領さんがそれを防ぐために
優しくろ、って言ったら春くんは確実に守る
そんな気がしてきた…
………でも、いいや
春くんは首領さんの言いつけを守ってるだけで
私に対してなんの感情がなかったとしても
春くんに優しくされるのは嬉しい
三途「…明日、夕飯食べる…」
貴「え……本当ですか…？」
三途「………おう」
貴「嬉しいです…頑張って作ります…！」
頬が緩む
笑みがこぼれた
嘘でも春くんと過ごせるんだ…
春くんの意思じゃなくても、いい
貴「帰ってくるまで待ってますね」
三途「いや、遅くなるから先に食ってろ」
貴「…一緒に、食べたいです…」
首領さんの命令なら
きっと何を言っても私は怒られない
…なんて、私はそんな所につけこむ悪い女だ
春くんが断らない……
いや、断れないのをわかって言うなんて
すっごく卑怯だ
三途「……なるべく早く帰る」
貴「…はいっ！」
それでも嬉しくなっちゃう、嫌な女だ
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咲良(プロフ) - Yさんさん» 何回も読んでいただけていることに感激です……嬉しいコメントありがとうございます！ (1月1日 17時) (
レス) id: 99406de1b2 (このIDを非表示/違反報告)
Yさん(プロフ) - ホンマにこれって何回読んでも神すぎて好きです♡不朽の名作ってやつ！？好きーっ♡ (12月29日 22時) (レス) @page41 id: e05060289a (このIDを非表示/違反報告)
咲良(プロフ) - なるせさん» ありがとうございます！場地さん最後になっちゃいました…他の作品が完結したらすぐ書き始めるのでお待ちください…！ (2021年12月17日 0時) (レス) id: 387270c9d7 (このIDを非表示/違反報告)
なるせ - んんんん好きです!!んと場地さんのが見たいです!!順番最初だと嬉しいなあ、、!? (2021年12月16日 22時) (レス) @page37 id: 875c8ad43b (このIDを非表示/違反報告)
咲良(プロフ) - おふとんさん» ありがとうございます！勢いがすごい！笑 (2021年12月12日 23時) (レス) id: 387270c9d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：山口咲良
| 作成日時：2021年11月12日 17時
