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遊び相手【浦】 ページ1

「お前がAAか?」


大学での昼休憩の時間。

自販機の前に立ち、財布をぷらぷらと振りながら何を飲もうか迷っていた背後から突然自分の名前を呼ばれ、肩を揺らす。


『!?』


驚き振り返ると、そこには見知らぬ男性がひとり腕を組みながら私を見つめていた。


「ふーん…」


『あの…なんですか?』



頭から足先までゆっくりと舐めるように見つめられ、無意識に一歩後退りしてしまう。



「言うほどじゃねぇな」


『……は?』


「ま、中の上くらいがちょうどいいか…」


『……だ、誰ですか、?』



なにやらぶつぶつと独り言をもらし、私の質問には答える素振りも見せない。



すると、その男性はなにも言わずに私の方へ向かって歩き出し、じりじりと距離を詰めてくる。


一歩、また一歩と後退る私はついに自販機ギリギリまで到達してしまい、逃げ場がなくなった。




























「喜べ、俺がお前の遊び相手になってやる」


『……』


「……おい、聞いてんのか?」





獲物を捕らえるようなその鋭い目つきと、くらくらするほどの甘い香り。


そして、"遊び相手"という聞き覚えのある単語に、私は彼を睨み返した。






『あなたが、うらたさん…』


「おー知ってんじゃん、俺のこと」







この大学に入学したときから、何度も耳にした「うらた」という名の人物。


彼は私の2つ上の3年の先輩で、その様々な噂から一度も面識のない彼のことは知っていた。





『……そういうの、私興味ないので』


「へぇ…興味ないんだ」


『……なんですか』



そう返してまた睨めば、彼はニヒルな笑みを浮かべ、そっと手を伸ばして私の耳をなぞる。





『ちょっ、と…』


「可愛い反応するね」




触れられた耳が熱を帯び、ふわりと香る彼の甘い香水のせいで頭がおかしくなりそうだった。




「顔真っ赤じゃん、照れてる?」


『や、やめてください!』



耳を嬲っていたその手は、赤く染まる頬へ。
そして噛み締める唇へと移りそうになったとき、私は彼の手を振り払った。



「……」

『私は…あなたの遊び相手にはなりません』

「……」

『他をあたってください』


振り払われた自分の手を見つめながら立ち尽くす彼を残して、私は友達の待つ教室へとひたすら走った。

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松野かほ(プロフ) - センラ先生好きだけど…坂田くん…うぅ……頑張って坂田くん… (2020年8月11日 17時) (レス) id: 845a75d25b (このIDを非表示/違反報告)
ゆうは - まーかーさん» コメントありがとうございます!センラさんの大人な感じ好きなんです…! (2020年8月10日 17時) (レス) id: 5abfe30b19 (このIDを非表示/違反報告)
まーかー(プロフ) - センラ先生がめっちゃ格好いいです...! (2020年8月9日 20時) (レス) id: f217387575 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうは - かんあさん» そう言っていただけてとても嬉しいです!ありがとうございます頑張りますー! (2020年8月8日 22時) (レス) id: efd2920303 (このIDを非表示/違反報告)
かんあ - 志麻さんのストーカーの話めちゃめちゃ好きです!これからも頑張ってください! (2020年8月7日 14時) (レス) id: fba64eca5d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆうは | 作成日時:2020年7月19日 21時

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