リライト 2 (ページ15)

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こうして連れ帰ってきた男、京本大我は翌朝も病院に行きたくないと目黒を困らせている。

「もしかしてっすけど、、」

「なんだ。」

「病院怖いんすか？」

ププッと馬鹿にした目黒に「そんなわけ無いだろ！」と京本が怒鳴った。

「じゃあ行きましょうよ。今の京本さんなら俺、無理やり連れていけるんすよ？いいんすか？」

「、、、嫌だ。怖い、、から。」

「ほらやっぱり！」

罰が悪そうに言った京本を指を指して笑った目黒に顔を赤くして布団の中に隠れる。ひとしきり笑った目黒は、布団を叩いて「ふて腐れないで下さい。」と声をかけた。

「あいつら痛かったら言えとか言うくせに言っても止めないんだ。嫌いだ。」

「分かりましたって。その代わりちょっと聞きたいことがあるんすけどいいっすか？」

「なんだ。」

「京本さん殴ってた相手って誰なんですか？知ってる相手ですか？」

「それは教えられない。」

「そうっすか、、。じゃあ別の質問で。」

潔く次にいった目黒の切り替えの早さに京本が布団から顔を出す。

「京本さんは、ユウさんを知っていますか？」

ややこしい話にならないようにしなければと、京本は痛む体に耐えながら頭を回転させた。

本名を名乗ってしまったからには聞かれるだろうと覚悟していた。朦朧とした中で正直に昨日言ってしまったのだ。ジェシーから名前を聞いていてもおかしくはない。

それを覚えているかは別だがどうやら覚えていたらしい。目黒は以前Kurasawahouseholdを利用していた新内の隣に住んでいた。

「知っている。」

「じゃあ、ユウさんの知り合いに新内ナナセって人いないですかね。」

「知らないな。どうして。」

「あの、ユウさんがつけてるペンダント、その人がつけてたんです。凄い大切にしてたからユウさんにあげるってあり得るかなぁって。」

「残念だけど知らない。あれはうちに来たときからつけているものだ。」

「そうなんすね。どーしようかなぁ、、ユウさんに会わせてくれるかなぁ社長。」

会えたとしても望んだ答えをF18から貰えることはないだろうなと京本は再び布団に潜って眠りについた。