無愛想な。【沖田総悟】 (ページ23)

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無愛想。21 ページ23

土方「テメェこそこんな時間に何やってんだ」

「私も目が覚めちゃったんですよ」

土方「珍しいこともあるもんだな」

私はギリギリまで寝ていたい派なのにこんな時間に起きて二度寝しないことが珍しいのだろう。

「二度寝なんてできそうになかったんですよ。
できることなら今すぐにでも寝に戻りたいですね」

まぁ戻ってもまた嫌な夢を見そうで眠れないだろうが。
　

何かを察したのか土方さんはそれ以上は聞いてこなかった。

土方「静かだな」

「ですね」

自然の音が良く聞こえる。

「私、兄さんと離れてここに来るまでずっと1人だったんです。それが当たり前だったから特に何も思わなかったけど。
でも今はバズーカの音とか怒鳴り声とか笑い声とか、とにかく騒がしいのが当たり前で」

土方「うざいくらいに騒がしいな」

「ですよね。
でもそれがどこか居心地良くて、こうやって静かな夜1人でいると寂しいなって思ったんです」

何も言わずに土方さんは聞いてくれる。

「ずっと此処に居たいなって思ったんです」

感情表現がうまくできない私でも、
楽しくて安心できること場所に居たいなって思える。

それはきっと此処に素敵な仲間がいるからだって分かっている。

土方「ならずっといればいいじゃねェか」

その言葉に思わず土方さんの方を見る。
土方さんは変わらず夜明け前の空を見つめていた。

「、、ありがとうございます」

私の心もその言葉によって夜明け前の空に細い光が差し込んだ。

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