イ ン ス タ グク ラ ム 2

58. 喜ぶのはまだ早い ページ9

テテside


ついにAちゃんから返事が来ないまま５日が過ぎた。当のグクは既に魂抜けちゃってるし、負のオーラ全開でこっちまで胸が痛くなる


あぁ...Aちゃん...頼むからOKならグクに返事をしてやって下さい...泣
このままだとグギ本当に死んじゃうよ汗



俺の部屋でボーッと携帯を眺めているグク
そろそろ時間も遅いし、電気暗くしていいかな

今日はここで寝る？と言いかけたその時
ピコンッという小さな通知音と共にグクの表情が一瞬で固まった


え...何その顔...何考えてんのか全く掴めないしその沈黙が怖い


真顔でスワイプする指を止めたグクは、何故か顔どころか耳まで真っ赤に染まっている


ん...？何かめっちゃ自分の頬つねってない？
いやいや伸びすぎでしょ、あー痛そう...


意味不明なグクをしばらく見つめていると

クルッ

うわ、こっち来たなになになに

迷いなく俺の方に向かってきたグクは、さっき自分にやっていたように、俺の頬を両手で掴んではこれでもかという位つねってきた。

表情は読めないが、彼の目にはうっすらと涙が浮かんでいる


....いや、ってか待って痛い痛い痛い！！！！

テテ「グギ！いひゃい！痛いって！何急に！」

グク「あ、スミマセン...やっぱ夢じゃないか」


何かブツブツ言ってるけど見てよ俺の頬真っ赤だからね⁉今めっちゃヒリヒリしてるからね⁉


テテ「まじで痛いんだけどこれ...てか何で涙目なの？もー寝るよ？」

グク「いや、あのー、その...信じられなくて」

自分の口元を片手で覆いながら恥ずかしそうに俯向くグク。それが不思議でまた見つめていると、下を向いたまま静かに携帯を渡してきた


見るとそこにはカトクのトーク画面。
...何これ、画像？あ、手紙かな、可愛い字だ






“グク君へ”

“Aより”






..........！これ




テテ「グク、」

グク「ヒョン...」





ついに、


テテグク「返事きたああああああああああ！」



嬉しくなって思わずグクに飛びつくと
いつもは跳ね返すグクも素直に喜んでいた


よかった、大切な弟がネットで出会った女性に身も心もボロボロにされたらどうしようって、陰でずっと心配だった

グクがこんなにピュアで恋に奥手なのも知らなかったから、それが何だか可愛くて我が子のようにその頑張る姿を見守ってきた。

やっと報われたな、グク







でも何でこんなに遅れたんだろ？笑

まぁ、読めばわかるか





*

内容を読んでいないのに喜ぶ2人であった

*

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