【BTS】カタストロフィー【JK】 (ページ34)

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丸まった背骨が愛してくれと叫んでいるページ34

JK「離したくない、……もうずっと、このまんまでいたい。」

耳元で吐息と一緒に直接言葉を流し込むように囁かれ、真上にあるその顔に視線を向けた。
　
ぱちりと目が合えば苦しいくらいにぎゅっと抱きしめられる。

JK「…離れたくない。…離れたら僕、死んじゃう、」
「…グク、大丈夫、大丈夫だから。わたしは離れないよ？」

グクが夜になるたびに独り言を言うように離れないでと言うようになったのは、結婚してからすぐのことだった。まだ籍を入れてない頃はこんなこと言わなかったのに。

思いながら無言で寄りかかってきたジョングクの頭を撫で、くしゃくしゃと髪を指でかき混ぜる。

小さく息をついた彼は、わたしのほっぺや首筋に口づけを落としたり赤い跡をつけたり。
くすぐったいよ、と見上げれば我慢して、なんて言われて苦笑を浮かべる。

ジョングクの瞳の奥に潜んだ黒い塊には気付かないまま。

「んっ…ね、見えるとこつけないで」
JK「やだ。つける、」
「やだって、…もう、隠せないじゃん…」
JK「いいじゃん。隠さないでよ。…それに、ナマエは僕だけが見てればいいんだから」

首筋と胸元に浮かぶ赤い色。

これ、胸元が空いた服着れないじゃん…着ることもないけどさ。そう思いながら非難的な眼差しで見つめてみれば、何がお気に召したのか満足そうな顔でまた抱きしめられる。

JK「だって、怖いんだよ。ナマエがいつ僕から離れていくのかとか、…最近ずっとそんなことばっかり考えてる」
「…もう、なに言ってるの？わたしはぜったいグクから離れないよ」
JK「…うん。ナマエは僕のものだもん。…わかってるけど、怖い」

―――僕だけのものって、しるしが欲しい。

何か言おうと開きかけた唇はジョングクのそれで塞がれ、優しい口づけにわたしは何を言おうとしたのか忘れてしまった。

JK「お願い、ずっとそばに居て。…絶対、僕から離れていかないで…」
「……うん、…ずっとグクのそばにいるよ」

グクからの愛が重いと考えたのはいつだっただろう。

でもその重い愛すらもいとおしく、ずっとわたしだけに向けていてほしいと思い始めたのはいつからだろう。

なにも考えられなくなったわたしは、ジョングクからの愛に溺れて、思考さえも奪われた。