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「は、い……」
「その顔は言わないつもりだろ」
撫でられていた髪を今度はぐちゃぐちゃにされる。
どんな顔をすればいいのか分からなくて曖昧に笑うことしかできないわたしに眩しい笑顔を向けてくれた。
「言わなくてもヒョン達はすぐに気付から黙ってても分かるけどな。みんなAのこと大好きだから」
ああなんで。どうして離れようとしているのにそんなこと言うのだろう。
それすらも気付いているのかな。
オッパ達の優しさにはやっぱり敵わなくて。どうしよう、言ってしまおうかって思う。
「おっぱ……」
「ん？」
助けて。
その一言が言えたらどんなに良かったか。
「ああ……こんなところに」
「あ、もう出番ですか？」
「はい、マネージャーさん探してましたよ」
遮るように聞こえてきた声に振り向けば、スタッフの人がジッとわたしを見ていて。その瞳に全て見透かされそうな気がして震えた。
どうしてだろう、全ての人の目が怖い。
誰かに見られているというのはこんなに怖いものなんだ。
「A、行くよ」
「は、はい……」
ナムジュンオッパに気付かれないように力を入れて震えを抑える。
本当はその腕を掴みたかったけれど、今度はオッパの写真が黒く塗り潰されてしまうんじゃないかって、そう思ったら近付くこともできなかった。
「あ、A……ナムジュニヒョンと一緒にいたんだ」
「う、うん……どうかした？」
「いなかったから……なんかあった？」
「ううん、別に……何にもないよ」
控室に戻ればすぐさまジョングクが走り寄ってきて思わず一歩退いてしまった。
お願いだからそんなに距離を縮めないで。またジョングクとの写真を撮られてしまう。
内心びくびくしながら当たり障りない話をしてそっとジョングクから離れた。すぐにマネージャーさんに呼ばれたから違和感はなかったと思う。
そのまま番組収録の為オッパ達と揃って移動する。
その時も今までならジョングクと並んで歩いていたけれど、わざとオンニの傍に行ってジョングクと距離を取る。
そんな小さなことしたって意味はないかもしれない。本当にジョングクからもオッパ達からも離れないといけないかもしれない。
でもそれは……それだけはしたくないから。
また前のようにジョングクとまともな会話もない毎日になってもいいから、完全に離れてしまうことだけはしたくなかった。
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藍(プロフ) - Yukiさん» わー！こちらまでコメントありがとうございます！わたしも終わらせてしまうのは寂しかったのですが、だらだら続けるのもと思い完結させて頂きました！新作の方も楽しんで頂けているようで嬉しいです (2019年1月27日 20時) (
レス) id: 66eaabbd56 (このIDを非表示/違反報告)
Yuki - 藍さん！お久しぶりです！完結おめでとうございます！ずっと大好きなお話なので寂しいですが、藍さんの新作のほうも読ませてもらっているので、そちらも楽しませてもらいます！これからも頑張ってください！ (2019年1月27日 16時) (レス) id: 5ccac3abe1 (このIDを非表示/違反報告)
藍(プロフ) - ちなつさん» わあ！こんな長いお話を寝る間も惜しんで読んで下さったなんて感激です。ありがとうございました！お楽しみ頂けて良かったです。今後もそう思って頂けるお話を書きますね！ (2019年1月16日 23時) (レス) id: 66eaabbd56 (このIDを非表示/違反報告)
藍(プロフ) - みきさん» 毎回温かいコメントを残して頂いて本当に励みになっていました。こちらこそありがとうございました！胸焼けするほどのあまーいお話をお届けできて良かったです。 (2019年1月16日 23時) (レス) id: 66eaabbd56 (このIDを非表示/違反報告)
ちなつ(プロフ) - お疲れ様でした！最近見つけたお話だったのですが、面白くて寝る間も惜しんで読んでしまいました(笑) これからも応援しています！ (2019年1月16日 20時) (レス) id: 02f1f486b0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藍
| 作成日時：2018年12月20日 21時
