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「どうしたの?ジミニヒョンが言ってたことって何?」
「……ジョングクが聞いたら、嫌な思いする、かも……」
「大丈夫だから言ってみて」
多分、だけど。ジミニヒョンが笑顔だったしAが思うような嫌なことではないと思う。
だから安心させるようにAの頭を撫で続ける。
「わ、たし……酷いことを。すごく自分本位な感情であの子たちを嫌だと思ったの」
「あの子たち?」
いまいちAが言っていることが分からなくて聞いてみれば、俺の隣に座ってたヨジャグループの子たちや挨拶しに来た後輩グループの子たちみたいだった。
どうしよう、自惚れじゃなければこの時点でAがなんて言うか分かったかもしれない。
今Aを抱きしめてて顔が見えなくて良かった。絶対ににやにやしてる。
「Aはなんで嫌だと思ったの?」
「ジョングクに触れそうなほど近かったから……」
ああやっぱり勘違いじゃない。
「ジョングクも楽しそうにしてて…あんな可愛い子にオッパって呼ばれて。わたしだってオッパ達のことそうやって呼ぶのにジョングクがそう呼ばれるのが嫌だって思って……あの子たちは何も悪くないのに」
ジミニヒョンの言葉の意味がようやく分かった。
我慢すればその後喜ぶ。確かにそうだ。
今凄く嬉しくてしかたない。
ねぇだってA、それって嫉妬したってことでしょ?
俺とヨジャアイドルが近い距離で話してるのを見るのが嫌だったんでしょ?
オッパオッパって慕われてるのを見たくなかったんでしょ?
どうしよう。めちゃくちゃ可愛い。
思わずAを抱きしめる腕に力がこもる。
「こんな酷い感情に支配されるなんて思わなくて。でも自分じゃ止められなくて。わたしずっと酷い顔してたと思う。こんな気持ちジョングクに知られたらって……」
俺のシャツをぎゅーって掴んで泣きそうな声で言うAが愛らしくてしょうがない。
どんな顔でそんなこと言ってるだろうって思って、Aの頬に手を添えて上を向かせる。
Aはいやいやって首を振るけど、俺の力には敵わなくて。
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藍(プロフ) - Yukiさん» わー!こちらまでコメントありがとうございます!わたしも終わらせてしまうのは寂しかったのですが、だらだら続けるのもと思い完結させて頂きました!新作の方も楽しんで頂けているようで嬉しいです (2019年1月27日 20時) (レス) id: 66eaabbd56 (このIDを非表示/違反報告)
Yuki - 藍さん!お久しぶりです!完結おめでとうございます!ずっと大好きなお話なので寂しいですが、藍さんの新作のほうも読ませてもらっているので、そちらも楽しませてもらいます!これからも頑張ってください! (2019年1月27日 16時) (レス) id: 5ccac3abe1 (このIDを非表示/違反報告)
藍(プロフ) - ちなつさん» わあ!こんな長いお話を寝る間も惜しんで読んで下さったなんて感激です。ありがとうございました!お楽しみ頂けて良かったです。今後もそう思って頂けるお話を書きますね! (2019年1月16日 23時) (レス) id: 66eaabbd56 (このIDを非表示/違反報告)
藍(プロフ) - みきさん» 毎回温かいコメントを残して頂いて本当に励みになっていました。こちらこそありがとうございました!胸焼けするほどのあまーいお話をお届けできて良かったです。 (2019年1月16日 23時) (レス) id: 66eaabbd56 (このIDを非表示/違反報告)
ちなつ(プロフ) - お疲れ様でした!最近見つけたお話だったのですが、面白くて寝る間も惜しんで読んでしまいました(笑) これからも応援しています! (2019年1月16日 20時) (レス) id: 02f1f486b0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:藍 | 作成日時:2018年12月20日 21時