１４ ページ14
・
「今日はバイト入ってないから大丈夫だけど」
「どうした？」
いつも通りのグク。
『一緒にきてほしいとこがあるの』
「きてほしいとこ？変なとこじゃなければ別にいいけど」
『へんなとこではないと思う。』
変な人には会うかもしれないけど。
「じゃあいいよ(笑)どこかで待ち合わせる？」
『……学校、迎えに来てくれない？』
「え、まじ？」
『嫌、ならいいんだけど……』
でも、あいつは学校を知ってるから。
私の家までの道もすべて知ってるから。
「女子いっぱい？」
そんなこと気にしてたのか。
『うん(笑)』
「まあちょっと嫌だけど行ってあげる」
優しいのかなんなのか。
わからないけれど、ひとまず安心。
グクが彼氏になってくれて良かった。
５時ごろ、グクから「着いた」とのメッセージがあった。
『今でるね』
「なんか、ほんとめちゃくちゃ恥ずい」
「マッハで来て」
『りょーかい』
そう言えば、あとから聞いたけれどグクは人見知りらしい。初めて会った時も、緊張してて何話していいかわからなかったんだそう。
に、しては、私と初めて遊びに行った日はよくしゃべってたし、人間ってわかんないもんだなあ。
鞄を持って、玄関の方へ行くと、
グクがスマホを触りながら立っていた。
イケメンだから皆チラチラとは見るものの、表情はかたく、話しかけづらいオーラを漂わせているからか、ただグクのことを見るだけ。
なんか、おもしろいなあ。
『ぐーく！』
こちらを向いたグクは、私をみるなり、柔らかい表情になった。
「待ってるとこここでよかったの？」
『んー、たぶん！しらない！』
「自分の学校なのに？(笑)」
『だってそんなの誰も教えてくれなかったし。』
見つめあって笑うわたしたち。
道行く人は誰も知らない。
わたしたちがニセモノだって。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1656人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
月野(プロフ) - ふゆさん» ありがとうございます。ドキドキハラハラ四角関係？みたいなのとはすこし違いますが、楽しんでいただけたら嬉しいです(^_^) (2018年11月17日 12時) (
レス) id: a5e5b03616 (このIDを非表示/違反報告)
ふゆ - テテくんの登場にドキドキです。続き楽しみにしています！ (2018年11月10日 14時) (レス) id: 8d7e35afef (このIDを非表示/違反報告)
月野(プロフ) - 里珠さん» 読んでくださりありがとうございます！続き書くの遅くて申し訳ないです…できるだけ頑張ります〜！ (2018年10月23日 16時) (レス) id: a5e5b03616 (このIDを非表示/違反報告)
月野(プロフ) - もぐらさん» 読んでくださりありがとうございます！映画やドラマだなんて恐れ多いですがとても嬉しいです。また更新頑張ります！ (2018年10月23日 16時) (レス) id: a5e5b03616 (このIDを非表示/違反報告)
月野(プロフ) - (名前)レンさん» いつもコメントありがとうございます！また更新頑張りたいとおもいます(^_^) (2018年10月23日 16時) (レス) id: a5e5b03616 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：月野
| 作成日時：2018年3月23日 20時
