悪役のヒロイン

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今彼らに会える前日の夜。
月に願ったの。


『どうか。1日だけでも起きさせてほしい』


私は1秒たりとも忘れずに願った。
地面につけられない体を浮かせながらも
手を絡んで月に願った。



強い日差しが私の目にあたる。
浮いていない私の体。
ベットに寝っ転がる私は自分を感じた。
ありがとう。神様。
私はナースコールはわざと押さなかった。

多分。1日だけだから。

期待させないように。


けれどすぐに瞼が落ちた。
月は私に尋ねた。


「会わずにこちらに来るか。
一回だけ夜会い 記憶に残るまま来るか。
どっちがいい」


私は迷いもなく答えた。


『会いたい』









月が輝く夜。私を月が起こした。
彼らは私のベット付近で座っている。
私はベットから起きた。
誰かが気づくまで外を眺める。
私は静かにベットを上げた。

静かな病室に響くベットの機械音。
彼らは立ち上がって私に近づく。


私は一斉に言われる彼らの言葉は耳に入らない。

約束は言いたいことを言うだけ。ね？


なら言わせて終わらせてほしい。



ジン。
ナム。
ホソク。
ユンギ。
テヒョン。
ジミン。
グガ。



あの日みたいに


その静かな凛とした眼差しで私を眺めて。




よく聞いて





『みんな。私が起きたってことは分かるよね。


私は。みんなと。




もう。 生きられない。



分かってたような顔ね。 さすが私の家族。



これは。夢じゃないよ。私が伝えたい。



今まで。 たくさん長い間。

6年間も


私と生きてくれてありがとう。



貴方達と歩めて最高の人生だった。




この命は 誰かのために




渡してほしいな。



みんな愛してる。




最後なんだから



笑顔で抱きしめてよね』




7人の熱い力は緩まず私が起きれる時間をこしても
ずっと抱きしめる彼ら。
ぐったりする私の体を支える彼ら。
大好きだから。

ずっと見守るよ。






本当はまだ いたかったけど。




もらった命はこのためなんだ。





忘れないでほしい。





私は今から向かうけど。





ずっと見てるからさ。





安心して。







生まれ変わっても






貴方達を忘れないから。








さよなら。







愛しき家族よ。








許してね。









fin.

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