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体育の後、体育委員のわたしは
片付けがあるからと友達に先に戻ってもらった。
思いの外、片付けは大変で少し時間がかかった。じわじわと、太陽が照り付けるグラウンドがまた熱気を放っていて暑い。
テニスボールがたくさん入ったカートを
倉庫に納めきったとき、首から汗がぽたりと滴った。ガラガラと、後ろからカートを押す音がしたと思えば、そこにはすなりんたろうがいた。
どうやら彼もバレーボールを片付けに来たらしい。
グラウンドにはもう誰もいないと思っていたから思わずびっくりした。それが、彼であったことにも。
「 ひとりに片付けさせるなんてあいつらひどいね 」
『 わたしが先戻ってて、って言ったんや。わたし体育委員やし、それ言ったら角名くんもひとりでしてるやん 』
あいつら、というのは先程彼に絡んでいた
わたしの友達のことであろう、なんだか勝手に
彼女たちを悪者にされたような気がして気分が悪かった。
「 せんせーが片付けはバレー部がしろって。俺はひとりでもヘーキなの 」
『 何それ、なんかさみしい、宮だっているし、合同の２組にもバレー部の人おるやん、宮の双子とか銀島くんとか 』
「 あいつらいたらうるさいから先帰らせた 」
うるさいってひどいな。
にしてもすなりんたろうがひとりで率先して片付けするなんて意外だな、そういうのめんどくさがりそうなのに。
「 俺がひとりで片付けすんの、変とか思ってんでしょ 」
『 や、思ってへん思ってへん！ 』
なんでわかるんだよ、エスパーかよ怖いな！
「 森谷さんがここ入ってくの見えたから、 」
『 …は？ 』
「 …とかいったらどうする？ 」
また、目が合った。
ああ、どうしてこの人はこんな眼でわたしを見るのだろう。なんの色みも帯びていないその眼には、なんの意味があるのか。
目を逸らせない、そんな目でわたしを見ないで、
そう思うのに、体だって動かなかった。
「 …なんてね 」
ふ、と柔らかく笑う彼は、
いつもわたしをからかうときによく見せるかおをしていた。なんだ、びっくりした、心臓に悪い。
「 おもしろいね、森谷さん 」
『 な、にが、びっくりした…！ 』
体育倉庫を出て、鍵を掛けるわたしの横で
まだ彼はくすくすと笑っている。からかわないで、
あんたのことは何にもわからないから、わたしはどうにかなってしまいそうなんだ。
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続く (更新停止中)
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不鮮明 - すなりんたろう好きなのでうれしいです。更新楽しみにしてます。 (2019年5月27日 6時) (
レス) id: 4f2f6e9221 (このIDを非表示/違反報告)
鈕(プロフ) - チャイさん» チャイさん〜！いつもコメント本当にありがとうございます、頑張る糧になります、すごく嬉しいです（ ｉ _ ｉ ）チャイさんの作品だいすきなのでそう言っていただけて幸せです。更新がんばります！ (2019年5月4日 1時) (レス) id: 69c1e1781d (このIDを非表示/違反報告)
チャイ(プロフ) - すなりんたろうが最高すぎて思わず首を傾げてしまいました……本当に最高です。大好きです。応援してます!!! (2019年5月3日 0時) (レス) id: 8700f9b3cc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鈕
| 作成日時：2019年5月3日 0時
