マスター

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今は家で大量のCDを開封している最中だ。



中にはトレーディングカードが入っているみたいだ。






「…ッチ、こいつはいらない…。」



だけどさっきからA以外のメンバーが出るから本当にごみ。



僕はAにしか興味が無いから。






体感、Aの人気は5人のメンバーで真ん中ぐらいだった。



だから多分、一番と二番人気のこいつはAに変えられるな。




だけど、一番人気がないこいつはまじで使えない。ゴミすぎ。










そんなことを思いながら作業を進めていると、サイン会の当選発表の時間になった。



「…っ、緊張する…。」



あの規模のファンダムならボーダーは低いだろうけどちょっと心配だ。







ドキドキしながら当選者を確認すれば、僕の名前が載っていた。




「っ！！」






…わぁっ。



やった、やった！


僕、Aと喋れるんだよね？







「…どうしよ…。」




何話そう…。


どんな格好して行こう…。



何をプレゼントしよう。






サイン会は3日後だ。


長く悩んでなんかいられない。










…そういえば、Aがこの間生配信したとき、部屋のすみにブタのキャラクターのぬいぐるみが置いてあった気がする。


あれ、好きなのかな？




携帯で検索するけど、マイナーなキャラクターなのか探すのに時間がかかってしまった。






「…プレゼントはこれのスマホケースにしよう！」



…そういえばA、黒が似合う人が好きって言ってたよね？




なら黒いカッコいい服を調達しなきゃ。








頭の中はAでいっぱいだった。

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