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14. ページ15

ずっと夢見ていた瞬間だ。


まさかAを僕の手で抱き締めることができるなんて。



近くで嗅ぐAはいい匂いだ。背中を擦りながらサラサラの髪の毛に触れる。


…幸せ。






「…っ、私が悪いのは分かってる…。皆に迷惑かけて、ファンの皆を傷つけたのも。


…だけど、辛いよぉ…。」




耳元に聞こえる弱々しいAの声。


今まで凛としたキレイな声しか聞いたこと無かったから、こんな声も出すんだって初めて知った。


…あぁ、録音すればよかった。








「…Aは悪くない。


いつも僕を幸せにしてくれるたった一人の存在だよ。」



「…っ、皆、私が裏切ったって…


私はグループに必要無いんだって…っ。」





こんなこと、Aは簡単に言うような子じゃない。


だけど、僕には言ってくれる。




…それって、僕は特別な存在だってことだよね?







「Aは僕にはずっと必要だよ。Aがいなきゃ僕は生きていけない。」


「…っ、オッパ…。」


「…辛かったねっ…


苦しいね…。」





Aの腰に手を回して強く抱く。



細くて僕の体にすっぽり収まるA。




僕に抵抗することなく、むしろ、受け入れてただ泣いている。







「…



A。」


「…。」


「…


今からオッパとドライブしようか。」


「…え?」




僕から体を離すと、キョトンとした顔で僕を見る。






あぁっ、可愛い…っ。


そんな顔、他のやつらには絶対しちゃだめだよ。







「ここにずっといるのは寒いし。


まだ、帰りたくないでしょ?」



「…


うん。」



「僕、夜中にドライブするの好きなんだけど、Aに見せたい夜景があるんだ。


気晴らしに、行こう?」




僕の言葉に、少しは躊躇ったものの小さく頷く。





…夜中にドライブなんてしたことないし夜景なんてこれっぽっちも興味ないけどわざわざ今日のためにリサーチしてきた。



全部全部Aのため。


大好きなAのためだよ。






だから早く、僕に落ちて。

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vivi - 作者様はじめまして。あまりにも素敵で初めてコメントさせていただきます。もう話の展開、構成が本当に素敵でした!!!最後のナムジュンのメッセージ(?)には思わず鳥肌立ちました。本当に本屋に並んでいる小説を読んでるような、凄く引き込まれる作品でした! (2021年12月17日 12時) (レス) @page25 id: fe1e54d5e7 (このIDを非表示/違反報告)
Olivia S - 作者です!パスワードが分からなくなり、こちらの作品の編集ができなくなりましたTT皆様からテヒョンver.の希望やジョングクのその後などリクエストいただいているので、マスター2を書きたいと思います!先に潔癖症完結させますので、お知らせはその後出しますね^^ (2021年4月25日 18時) (レス) id: e5a0af131e (このIDを非表示/違反報告)
らりる。(プロフ) - 潔癖症の報告拝見いたしました!マスター1グクverのその後が読みたいです…! (2021年4月25日 0時) (レス) id: af36045f00 (このIDを非表示/違反報告)
のんちゃん(プロフ) - 潔癖症の報告読ませて頂きました!もし良ければテヒョンバージョン読みたいのでマスター2として書いて頂ければと思います( ; ; )! (2021年4月24日 20時) (レス) id: 44d855f9a3 (このIDを非表示/違反報告)
prince17448(プロフ) - 主様の作品は、毎回最高に面白いです!!テヒョンverも読んでみたいです!ご検討よろしくお願い致します^ ^ (2021年4月17日 0時) (レス) id: c2410b77a0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Olivia S | 作成日時:2021年3月28日 0時

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