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匠「乾杯」
祐「乾杯…」
僕はシャンディガフで、彼はビール。
僕と飲むのを緊張しているのか、なかなかお酒が進まない様子。
まぁ、酔われても困るけど。
匠「あれからどう?仕事は」
祐「…普通ですよ。お陰様で」
匠「そっか。良かった」
なんでも普通が1番だろうが、前のような仕事の楽しさは感じられないようだ。
まぁあんなことがあったんだから仕方ないけど。
そんな村田くんにチャンスを与えようと思う。
匠「最近は転勤希望調査の時期でしょ」
祐「あぁ、はい」
匠「考えてたりするの?」
祐「いや…まだ」
匠「そっかぁ。でもね…いい話があるんだよね」
祐「え?」
この話に乗るかな、村田くんは。
こんな上手い話ないだろうからね。
匠「あんなことがあった後だからさ、会社に居心地の悪さを感じてるんじゃない?」
祐「…」
匠「少なからず負い目はあるでしょ」
祐「まぁ…」
匠「仕事もあまり任せてもらえなくなったりとか」
祐「…はい」
嘘だろ。
全部ビンゴじゃん。
憶測で言っただけなのにまさか本当にそんな目に遭ってるとは…。
でも、その方が面白いんだけどね。
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作者名:すまいる。 | 作成日時:2019年10月23日 16時