【文スト】仮面をつけた探偵社員【男主】

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人を殺さない異能力者＿

まだ太宰が年端も行かぬ子供だった頃、

こんなうわさが立った。


その異能力者はほとんど異能を使わず

体術で敵を倒し、

倒すけれども殺しはしない。


森「Ｍくん。君に指導を頼みたい子がいるんだ。」


そういって森が連れてきたのは幼い二人の子。

そう＿太宰と中也だ。


Ｍ「ちなみにこの子は？」

森「私と尾崎くんが拾ってきたのだよ。」


Ｍの本名は誰も知らなかった。

首領でさえも。


Ｍ「わかりました。

　 ほかにご用件は？」

森「特にないよ。」

Ｍ「それでは失礼しました。」


森を倒せるほどの力がある、幹部。

本当なら首領になっていたかもしれない人物。


Ｍ「名前は。」

太「太宰治。」

中「中原中也。」

Ｍ「私はＭだ。どうぞよろしく。」


微笑むその顔は

敵などいないと言っているよう。

そして、実質そうであった。


Ｍ「今日は君たちの
身体能力をはからせてもらうかな。
君たち、異能もってる？」

中「ああ。」

太「一応。」

Ｍ「そう。
異能も使っていいから私に勝ってごらん？」


二人一気に、だ。


中「二人で同時にか？」

太「え、やだよ中也となんて。」

中「俺もだ。」

Ｍ「まあやってごらん。」


＿＿Ｍに勝てた人物なんていなかったそう。

このままマフィアで過ごしていくかと
思われたが、そんなことはなかった。

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