９ 修行の思い出 ページ9
雨隠れに来てから、修行の日々だった。
やらなければやられる。
ここはそういう世界だと教わった。
どんな手段であっても、戦える術を持っていないと生きてはいけない。
元の世界へ帰れることを望みつつ、もしものことを考えて忍術を身に付けた。
身を守るための修行をしつつ、いつでもアイドル復帰できるように日常のトレーニングも欠かさずした。
メンバーのみんなは、元気だろうか。毎朝起きてはメンバーの健康を願うのが日常になった。
私は幻術系で性質は土だった。
初めは基礎体力や、戦闘のスキルを身につけながら、土遊びから始まった。
土の動き、硬さ、感触を確かめ、時には自分のチャクラを混ぜ込んだり、適当に放ったりした。
また、同じく土遁を使えるシンくんに、術を見せてもらったりしてイーメジ修行を行った。
そこで私は「土竜隠れの術」「土流壁」「拳岩の術」「裂土転拳」「土遁結界・土牢堂無」の術を身につけた。
しかし私はかなり体術が苦手だ。
それなのにシンくんやコウくんの様に応用力のある術を持っているわけでもないので、
この術を活かすためにも体術やスキルを身につけなければならなかった。
悔しい。そう思って一人でいる時にはいつもコウくんとシンくんがそばに来てくれた。
私たちは3人でいつも「芸術」について話した。
この時は元の世界での日々を思い出すことができた。
メンバーとも自分の美意識について語ったり、どんなものに魅力を感じたりするかを語ったりしていた。
こちらの世界でなぜ「芸術」について話すことになったかと言うと、
シンくんが「一瞬の美」と「永遠の美」のどちらが良いと思うかを私に尋ねてきた時に
「どちらであっても、誰よりも目立ち、多くの人の記憶や歴史に残るのが私にとっての美だ」と答えたのがきっかけだった。
それ以来「芸術」の話題で話すことも増え、そうなると自然に他の話題で話すことも以前より増えていった。
そんなある日のふとした時、私は彼らに日頃の感謝を伝えた。
「シンくん。コウくん。いつもありがとうね。」
シンくんは「なんだよ急に。」と困りながらも微笑み、コウくんはそっぽを向いた。
今までの記憶が総まとめされた夢を見ていた。
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名無しデス〜☆(プロフ) - 応援してます❗️ (2022年2月22日 18時) (
レス) @page29 id: 01494ce546 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりりん(プロフ) - 10話でやっと気づいた。名前が違うとこうも別の人間に見えるんかぁ…（芸術は爆発だ〜!!笑） (2021年1月27日 23時) (レス) id: 9679665185 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あずきちょこ。 | 作成日時：2020年8月4日 12時
