kwmrさん ページ4
「へぇ、キスしないと出れない部屋、ですか」
『えぇ?!?!』
「そんなのいくらでも出来ますよ?ほら。」
そう言って腕を掴まれて、引き寄せられる。
『無理です無理です無理です!!そんな勇気ありませんんんん!!!』
河村さんとは違ってまだピュアなんです!!
心の中でそう叫ぶ。たしかに、河村さんの事好きだし、そーゆーことしてみたいって言う気持ちはあるけど、、
「どうしましょうかね、、」
私のためにちょっと悩んでくれてる河村さんがかっこいいな、なんて不純で言えない。
しばらくすると、隣にすとんと座られて、手を軽く握られる。
「キスとか、嫌ですか、?」
少し上目遣いで言われる。心なしか落ち込んでいるみたい。
『そ、っ、そんなことないです!!ただ、慣れてないから恥ずかしくて、、私、どうなっちゃうか分からなくて、』
咄嗟に出た言葉を繋いで伝える。
それを聞くと河村さんは、安心したように頬を緩めて。
「そんなことですか。大丈夫です、安心してください。目瞑ってたらすぐ終わります」
注射か、と思ったけどまぁいい。
『はい。じゃあ、お願いします、』
んっ、と目を閉じて河村さんを待つ。
2秒後、優しく触れる唇。
甘くて、優しくて、もどかしくて。
頭がふわふわした。
『っ、河村、さん、』
「ね?すぐだったでしょう?ほら、ここから出ましょう」
『あのっ!』
「はい?」
『好きです』
しまった。溢れてしまった。
唐突にこんな、絶対引かれる。
「ふふ。僕は愛してます。」
『っもう!!』
いつだってあなたは私より1枚上手で。
いつか絶対、私からしてやるんだから。
幸せを噛み締めて、2人で笑いながら部屋を出る。
これからもこの人の隣にいれますように。
慣れない彼女と出来る彼氏の、甘い甘い時間のお話。
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葵(プロフ) - 実紅露。さん» いえいえっ!!こちらこそ読んでいただいてありがとうございます!嬉しいです!! (2020年3月30日 17時) (レス) id: 73270576ea (このIDを非表示/違反報告)
実紅露。 - めっちゃキュンキュンしました!ありがとうございます! (2020年3月30日 10時) (レス) id: ec857bc14c (このIDを非表示/違反報告)
、 - オリジナルフラグくらいちゃんと外して下さい (2020年2月16日 15時) (レス) id: 34c689493b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:葵 | 作成日時:2020年2月16日 13時