QuizKnock 短編集

・ ページ45

ある程度会場から離れたところで、私から口を開く。

『っはぁ、はぁ、なんで、、』

伊「黙って出ていってんじゃねぇよ、めちゃくちゃ心配したし、、
Aの友達から式場聞いたりで、大変だったんだぜ？」

『でも、私、内緒で出てきて、っ、もう、最低、』

「だーかーら、一生守るって約束したから。Aのためだったらどこまででも行くよ。

Aの笑顔、1番そばで見てたいから。

結婚してください、A」

『もーーっ、、あたりまえっ、！よろしくお願いします！！』

ぱっ、と指輪を左手薬指につけられる。

「はは。そんな泣かないでいいから。

何があっても俺がAを守るから。

俺がAを幸せにするから。」

『スマホばっか見てないでずっと私を見ててね』

「うん」

『嫉妬深いから怒ったらぎゅーってしてね』

「うん」

『あとね』

「うん？」

『会いたかった』

「はは。俺も。」

あぁ、また涙が溢れ出てくる。今頃会場はどうなっているだろうか。お母さん、大丈夫だろうか。相手の方は大丈夫だろうか。

でも、もういい。私は私のずっと欲しかった景色が目の前にある。

拓司が目の前にいる。隣にいてくれる。

それだけで私には充分だ。

これからどんな未来も、君と一緒に。

恋は。kwmrさん (悲恋)→←・

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す