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雨のいちじかんめ。 ページ4

しばらくして学校に着くと、友歌(ともか)にであった。
友歌は私の唯一無二の親友だと思ってる。


面倒な事が嫌いで友達をあまり作りたがらない私の一番心を許してる人。


「おはよーあやめ。また奏と登校?仲のいいこと〜。」

「おはよ……って友歌からかわないでよ!」


「いやぁ友の恋は応援せねばならぬと思って」

「それは嬉しいけど」


「お前ら何こそこそ話してんだ?」

友歌と話していると、その怪しい?会話に不思議そうにこっちを見ていた雨宮。

「あ、いや、ナンデモナイ」

「奏には関係ないヨー。」

少しカタコトになりながらもチャイムがなったので私たちはそそくさと席に着いた。






一時間目は数学だ。

今日は連立方程式。まずは一年の時の方程式の復習をすると、まってぃーこと町田先生が言った。


「んーと、一年の復習だから流石にわかるよなァ。5-x=3ならxの値はァ?」

語尾が伸びる独特なしゃべり方をするまってぃー。まぁこれくらいなら誰でも。


「じゃ、雨宮ァ。解いてみろォ。」


そう先生が言った瞬間、教室が凍りついた。



(あ、雨宮くんはちょっと……)

(どんな珍解答がでるかかけよーぜ)



周りが少しざわついた。
気持ちはなんとなくわかります。

雨宮、スポーツはなんでもできるのになぁ。
反対に、私は運動音痴代表レベルだけど。

得意な事は、正反対か……。


「えっ。これ以上どう計算するんですか?3ですよね?」


・・・・・

沈黙。クラスが完全に沈黙した。
変わってないね。雨宮。
というもはや同情の目が向けられていた。


「お前は1年から何も成長してないなァ。今日は補習決定なァ ん。」


「えぇー。まってぃー部活の時間が減りますー。大会が近いんですー。」

「授業中にまってぃーと呼ぶなっ。お前の部活の顧問は誰だァ?」


「町田先生です。あっ、え、それは勘弁…。」

「サッカーしながらでも補習はできるぞォ。」

「ぇええ。それはいやだ……。」


町田先生の恐ろしくニコニコした顔と言葉のギャップと、必死の抵抗を続ける雨宮に、私たちは笑うしかなかった。


今日のサッカー部は荒れるなぁ。

がんばれサッカー部。



────────────────

一乃(いちの) 友歌

○ ツインテールが目印の元気っ子。
○ あやめの一番の友達。
○ 一年前に実は……。

雨のひるやすみ。→←雨のきっかけ。



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作品ジャンル:恋愛, オリジナル作品
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作者名:Biske | 作成日時:2017年6月24日 15時

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