二次元の人【sm】 ページ34
血こそは出ていないもののそれなりに痛みを伴ったのか、彼はしばらく頭を項垂れた。
ぬめり、スーツが擦れる音がしてすっかり胴体はデスクに乗ってしまった。
あとはもうキャラデザの様に長い足が出てきたら、もう彼は。
こちら側に入ってしまうのだ。
壁にもたれかかる私と、机に寝そべるような体制の彼。
「な、んで。」
久しぶりに出した声は枯れていて、酷く息が詰まる「なんで、って言われてもなぁ。」
ガタン、今度はさっきよりも物音が大きくなって。
「出てきてしまったもんは仕方がないし。」
な？
遂に彼は、「スマイル」は。
1LDKの、私のアパートに、立ってしまった。
この地球に、立ってしまった。
「まぁ、そんな驚くなよ。せっかく来てやったんだからさ。もっと喜ぼうって。な？ああ、それともあれか。説明が欲しいか。どうやって来たか。なんだろうな。なんて言ったらいいのかなぁ。うーん、言語化すると難しいな。要は、俺らの世界とお前の世界の線引きって実は無いんだよ。お前が過ごしてる日常ってのももしかしたら、誰かが見てるかもしんないんだぞ？まあ、だからその、つまりあれだよ。別に俺がこっちに来るのもそんなにおかしいことでは無いかと思うんだけど。」
「どう、したら、帰ってくれます、か。」
「は？」
不満そうに眉を顰めた彼。
そんな顔、キャラデザに無かったじゃない。
やめて。
あたしに、接触してこないで。
あたしの知ってる「スマイル」はそんな愛おしそうな目であたしのことを見ない。
だから。
「死んで、よ。」
「お前、まじで何いってんの？」
心底、呆れた顔。
たまたまネットで見た。
確か、あそこらへんを殴ると死ぬって。
だから、あたしもっかい殴った。
ゴンッってさっきよりももっと、鈍い音がして。
遂に「スマイル」は死んだ。
だってもう喋らないし、肩も上下しないし、頭も動かない。
「死んだ、のか。」
やっと死んでくれた。
悪い夢。
「スマイル」を殺しても、ネットの「スマイル」は生きてるはず。
だから、大丈夫。
「いてぇよ。A。」
後ろからの温もり。
すまいる、あなたって人【キャラクター】はほんと。
「俺はキャラクターだから」
な。
ほんと最悪な人ね。
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ビー玉(プロフ) - Twitterフォロー失礼します！ (8月16日 1時) (
レス) @page32 id: 7a07f59bfb (このIDを非表示/違反報告)
シス(プロフ) - momijisandazoさん» 申し訳ありません…！今リンクを貼り直しました、ご確認して頂けると助かります！ (2022年3月21日 20時) (レス) id: 3c4da15d1e (このIDを非表示/違反報告)
momijisandazo(プロフ) - ツイフィの方が削除されていたのですがこの場合はどうすれば良いでしょうか？ (2022年3月21日 20時) (レス) @page24 id: def6b7fbc2 (このIDを非表示/違反報告)
シス(プロフ) - とまとさん» ツイフィ閲覧お願い致します (2022年2月2日 21時) (レス) id: 3c4da15d1e (このIDを非表示/違反報告)
とまと(プロフ) - Twitterフォローさせていただきますｯ(( (2022年2月1日 23時) (レス) @page10 id: 9799237945 (このIDを非表示/違反報告)
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