可愛そうにね【kn】 ページ18
kn「Aさんは今の暮らしが不満?」
数十秒の沈黙の後、やっと絞り出された言葉は酷く重々しいものだった。
そっと壁際による私をきんとき君は逃がさないように距離を詰めてくる。
kn「…ねぇ何が不満なの?」
彼はしゃがみこんで、6人が好んで栽培している私の為に持ってきてくれたスイートベリーを一粒取る。
何がしたいのか分からずただ青い瞳を見つめる私は凄くまぬけな顔をしていたと思う。
突如きんとき君はスイートベリーを自身の口に入れて甘噛みをする。
その後、彼は私の唇をなぞって勢いよく私に口づけをした。
「…ﾂん!?ぁ」
甘酸っぱい汁が私の舌をなぞって、ゆっくりと喉へと落ちていく。
強引なキスは私のファーストキスでもあり異様に長い時間に感じられた。
彼の中で静かな欲望が溢れだしているのには気づきたくなかった。
はたしてそのキスにはどんな意味が含まれていたのだろうか。
赤い薄い液体が私の口の端から垂れているのを見て微笑む彼。
頬には暖かな手が添えられていて、まるで逃がさないというように壁に押しつけられる。
kn「Aのことを殺そうとする奴らは全部俺達が倒してあげる。食べたい物があるなら食べさせてあげる。あげるから、不満だなんて言わないで…」
最後にぽつり、とだけ言葉を漏らしたきんとき君は私の肩でそっと息をする。
先程まで高圧的だった彼は一転弱く、ただの青年になってしまった。
彼も私と同じで孤独だったのだ。
ゆっくりと背中に手を回せば二人で闇へと落ちていく感覚に陥る。
「不満じゃないよ」
月で照らされた彼の顔が少しだけ歪んでいたのを私は知らない。
*
nk「Aちゃん、ヒツジに小麦やってもらっていーい?」
sm「おいなかむAさんにあんま負担掛けさせんなよ」
牢屋から出てきたばっかなんだから。
「すまいる君心配してくれてありがとう、大丈夫だよ。」
あれから無事に牢屋から出て館の修復もした私は皆と一緒に楽しく暮らしている。
静かな館に活気が宿るのは想像していた何倍も楽しいことだった。
kn「Aさん、そっちばっか構ってないで」
袖を引かれて見れば不満そうなきんとき君の顔。
嫉妬しているのが伝わってきて可愛い、と笑えば頭をぽんと叩かれた。
kn「Aさんの方が可愛い」
不意打ちはずるい、と顔を真っ赤にした私を見て彼は満足そうに笑った。
奥の方できりやん君としゃけ君が冷かしてくる。
私達の間をのどかな風がすり抜けた。
Twitterで裏話載せます。
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ビー玉(プロフ) - Twitterフォロー失礼します！ (8月16日 1時) (
レス) @page32 id: 7a07f59bfb (このIDを非表示/違反報告)
シス(プロフ) - momijisandazoさん» 申し訳ありません…！今リンクを貼り直しました、ご確認して頂けると助かります！ (2022年3月21日 20時) (レス) id: 3c4da15d1e (このIDを非表示/違反報告)
momijisandazo(プロフ) - ツイフィの方が削除されていたのですがこの場合はどうすれば良いでしょうか？ (2022年3月21日 20時) (レス) @page24 id: def6b7fbc2 (このIDを非表示/違反報告)
シス(プロフ) - とまとさん» ツイフィ閲覧お願い致します (2022年2月2日 21時) (レス) id: 3c4da15d1e (このIDを非表示/違反報告)
とまと(プロフ) - Twitterフォローさせていただきますｯ(( (2022年2月1日 23時) (レス) @page10 id: 9799237945 (このIDを非表示/違反報告)
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