クラスで一番人気のあの子【kn】 ページ15
A.side
kn「……あ」
涼しい藍の香りがする7月。
私の大好きな避暑地の体育館倉庫の裏は異様な匂いと爽やかな彼に占領されていた。
彼の手に握られてるのは大きめなスコップ。
足元には何かを掘り返した…ううん、何かを掘っていなきゃでない程の土の山。
私と彼の間を重たい土の匂いが通っていく。
「……なに、してるの？」
kn「よりによって、Aさんに見つかるとか俺ツいてないなぁ…。」
あはは、と笑うきんとき君の額には汗が浮かんでおり程よく焼けた右腕に伝っていくのを私はただ見つめていた。
kn「Aさんにだけ教えてあげるね」
きんとき君はクラスで人気者だ。
その爽やかな笑顔と気遣いのできる性格はいつも周りに男の子も女の子もいる。
彼はテニス部だし、勉強だって凄く出来るって訳じゃないけど頑張っている。
優等生で、皆の憧れで、その泣きぼくろがカッコよくて。
「……きんとき君…？」
kn「俺ね、Aさんみたいに優しくないから」
スコップをその場に投げ捨てて彼は私の方へと近づいてくる。何となく予想出来ていた私はその場から動けなかった。
優しく腫れものを扱う様に私のことを抱きしめたきんとき君はクラスでは見せないような意地悪な顔をしていた。
kn「Aさんの悪口言ってた子、埋めちゃったんだ」
私を優しく抱きしめて、まるで子供に語りかけるように耳元で囁く彼は犯罪者だ。
そっと、背筋を人差し指でなぞられて腰が跳ねる。
kn「Aさん可愛いから、あの子嫉妬してたみたい。俺、許せなくてさ。」
背筋を二三回なぞり、次は腰の辺りを撫でてきて力が抜けそうになってきた。
彼が何を言っているのかも分からなくなるぐらい頭が溶けてきていた。
kn「だから埋めたのに、見つかるとか、ほんと……。」
そう言って私の肩に頭を押し付けてくるきんとき君は微かにプールの塩素の香りがした。
…そういえば今日の3時間目はプールだったなぁ。
kn「俺、Aさんのことが好き」
恥ずかしそうに笑うきんとき君はあの子を殺したのをなんとも思ってないような雰囲気だった。
「……わたしも」
彼は善意で、優しさでこの行為をやってくれたんだ。そう考えればきんとき君の彼女になってもいいかも、なんて甘い考えが浮かんできた。
kn「大好きだよ」
生ぬるい唇で何度も角度を変えながらキスをしてくる彼の足元を考えるのはやめて、私はそっと背中に手を回した。
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ビー玉(プロフ) - Twitterフォロー失礼します！ (8月16日 1時) (
レス) @page32 id: 7a07f59bfb (このIDを非表示/違反報告)
シス(プロフ) - momijisandazoさん» 申し訳ありません…！今リンクを貼り直しました、ご確認して頂けると助かります！ (2022年3月21日 20時) (レス) id: 3c4da15d1e (このIDを非表示/違反報告)
momijisandazo(プロフ) - ツイフィの方が削除されていたのですがこの場合はどうすれば良いでしょうか？ (2022年3月21日 20時) (レス) @page24 id: def6b7fbc2 (このIDを非表示/違反報告)
シス(プロフ) - とまとさん» ツイフィ閲覧お願い致します (2022年2月2日 21時) (レス) id: 3c4da15d1e (このIDを非表示/違反報告)
とまと(プロフ) - Twitterフォローさせていただきますｯ(( (2022年2月1日 23時) (レス) @page10 id: 9799237945 (このIDを非表示/違反報告)
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