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十一基 そんな君だから可愛いのか。 ページ12

「…お友達と一緒にゲームをするのが夢でした。だけれど、私の同年代の知り合いの女の子は、みんなゲームはやらないし、男の子に、それに誘えるような知り合いもいなくて…私の心中を察してくれる優しい両親でしたから、それで、私に実況者になってみないかって、提案してくれたんです。」

「わあお…それでAちゃんみたいな子が、実況者になったんだ…。」

「…親御さんチャレンジャーというか、大分イマドキの人だな。」


自分達も実況者をやっている手前それを馬鹿にするつもりはないけれど、少なくとも苦難の多い選択をしたものだと思う。…いや。ゲームが大好きで、人と何かをしたいと言った彼女にとって、それは決して苦難ではなかったのかもしれない。

少なくとも、現実よりは、余程。今の彼女は自分の好きなものを語っているのが丸わかりなほどきらきらした目をしていて、話しているのも楽しいと、嬉しいと感じていることが率直に伝わってきていた。彼女は自分が出来ることに一生懸命な、素敵な子だった。


「私がああやって実況中に背伸びしてるのも、両親のアドバイスなんです。“大衆はちょっと変わっているものに魅力を感じるものだ”って」

「アドバイスがガチだ…Aのお父さんとお母さんって、どんな人なの?」

「とっても素敵な両親ですよ。二人とも仲良しだし、お茶目な人で。いつもは凄く多忙な人達で家に帰ってくるのはたまに、なんですけど、休みの日は一緒にゲームしてくれます!」

「へー、お母さんとお父さんもゲームやる人なんだ?」

「あはは。全然やらない人です」

「「「やんないの?!」」」


そこまで娘がゲームをやることに積極的な両親なのに?!

俺普通にゲーム好きな親なのかと思ってたわ…

何が変わってるってまずAの親御さんの発想が変わってるわ!


「お父さんもお母さんも本当にゲーム下手な人で。ゲームに慣れる前に放り投げちゃうんです。だから、一緒にやっても簡単なパーティーゲームくらいで。…それで、そんな二人にも一緒に楽しんでもらうには、どうしたらいいんだろうって。」

「…あ。それが。」

「はい。今の私のスタンスのきっかけなんです。私の全ては、両親のおかげでここにある、と言っても過言ではありません。ゲームを知り、実況者という存在を知り、…そうして。えへへ…皆さんと、今、ここにいます。」


幸せそうに照れくさそうに笑う彼女に、ああ、親御さんに会う機会があったらお礼を言わなきゃ、と決めた。

十二基 人生に裏付けされた実力。→←十基 出来ることで努力する。



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- 夢主ちゃんがすっごく可愛いくてさらっと読んでしまいました!!更新楽しみにしてます!頑張ってください (2017年5月13日 15時) (レス) id: 8e722e74b9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:交り色 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2017年5月3日 21時

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