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036(LAST) ページ36







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『…廉?』


「…ん?」



廉の腕の中は温かくて、何より、すごく安心できる。

私は、廉の肩に埋めていた顔を寝かせて

廉の首元に擦り寄せた。


それに応えるように私の方に顔をコテンと寄せ

廉は、頬と頬をぴったりとくっつけるようにする。



廉の全身から、私の体と心へ

溢れんばかりの愛を伝えてくれているようで

…私だって、廉に伝えてあげたい。





『…スゥ…スゥ…』


「…どしたん笑、こしょばいんやけど?笑」


『……………、、、すき…、』


「…ぇ。」





何度も告白を経験してきたのに

廉に "すき" の2文字をいうだけなのに

ドキドキして、うまく言葉が出てこなくて

言えたと思えば、すごく小さな声だった。



けれど、顔を寄せ合ってたおかげで

廉には届いていたらしく

なぜか廉は、目を見開いて私を見下ろした。


彼女なんだから…すきなんて驚くことじゃないのに。



恥ずかしくなって、顔の向きを反対側に向ける。





「なぁ、なんでそっちなん。」


『知らない。』


「こっち向けって。」


『やだ。』


「さっきの、もっかい言って」


『もう言わないもん。』


「そんなほっぺた膨らませたってあかん」


『…すき。』


「……、、、はっ?おまっ、不意打ちはあかんやろ」


『私、言ったからね。もっかい。』


「んはははは!!!笑」


『耳元で笑わないで…っ!』









…ほんと、"とんでもない王子様" 現れちゃったよ。

廉が "その人" だなんて、思っても見なかったけど。



「国宝級にイケメンで、Aのことよくわかってて

仕事もできて、金も持ってて、一途で、優しくて

イケメンな彼氏やで。羨ましいやろ!!ヒッヒッ」


「イケメンって2回言ったね。」


『Aの "とんでもない王子様" が

まさか!!!俺やったなんてなぁ〜笑』


「うるさぁ〜、、、笑」





とてつもないドヤ顔でニヤニヤしてくるこの男は

20回失恋した後に、やっと見つけた運命の人。


私はもう、その手を離さない。

だから…廉も…。





『私のこと、離さないでね。』


「お前こそ、離れんなよ?」









ありがとう、廉。









__________大好きだよ。











The end.

番外編へ続く…、、、

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作者名:Raine. | 作成日時:2020年5月27日 17時

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