進退両難【檸檬】 ページ3
千草と弥生に吉原への潜入捜査の説明をした後、怜南は会議室に幹部たちを集め、とある場所に移動するように指示をし、書類をまとめ始めた。
祭「どこ行くんだ。」
怜南「明魅乃よ。今回は吉原が戦場だから、深雪や香澄さんに色々聞こうと思って。」
成る程。と幹部たちは怜南の後に続いた。
明魅乃とは彼岸花の屯所の近くにあるカフェ兼情報屋で、裏の世界の情報に詳しい。
しかも明魅乃を営んでいるのは皆元吉原にいた遊女たちだから、その辺の情報にも詳しいのだ。
深雪「いらっしゃい。話しは聞いてるよ。」
と深雪は人数分コーヒーを淹れた。
怜南「千草と弥生は今遊女の格好をして吉原に潜入しに行ってもらったわ。
深雪と香澄さんには万が一の脱出経路を確認しておいて欲しいの。頼める…?」
そう怜南が言うと深雪と香澄は顔を合わせ、難しいといった表情を見せた。
深雪「一応確認はしておくけど、安全かどうかは保証できないね。」
怜南「何もしないよりはマシだと思うの。」
祭「俺からも頼む。」
怜南「万が一"奴ら"に遭遇したら私が時間を稼ぐわ。」
光秀「何を言っているんだ。少なくとも局長、俺、総長がいなくなったら士気に関わる。」
と言って副長である東郷光秀が怜南を制す。
でも…と怜南が不服の表情を浮かべていると、蓬菊(トランシーバー)から弥生の声が聞こえてきた。
弥生【あー、あー、聞こえますか?如月弥生です。追加の情報なんですけど、あの薬、かなりヤバいやつみたいです。】
廉「ヤバい…?特性は?効力はわかるか?」
弥生【咲兄からの情報です。咲兄は今朝、ある死体を検視したんですが、その死体から今回の取引に使われる薬が検出されたんです。咲兄によると、その薬は一時的に身体能力が強化されるものの、暫く経つと、細胞が破壊され、身体の内側から壊されていくようです。最終的には死に至る…】
怜南「京、実物があれば解毒剤は作れそう?最悪中和剤でもいいわ。」
と薊隊隊長である天剥京に尋ねる。
京「さぁ…どうでしょう。我々薊隊は検視までが仕事です。けれど実物を手に入れるのでさえ一苦労なのでは?」
弥生【そうなんです…。
今回は春雨は鬼兵隊が絡んでるかもしれないだけあって薬を手に入れるのはかなり困難になると…咲兄が…】
攘夷志士と戦って薬を手に入れたとしても、どちらにしろ春雨や鬼兵隊と戦うことになる。
今回の戦闘はかなり厳しいのだ。
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檸檬(プロフ) - 終わりました。あと、続編に移行しました (2018年9月17日 21時) (レス) id: 1c4b591d68 (このIDを非表示/違反報告)
檸檬(プロフ) - 更新してきます (2018年9月17日 21時) (レス) id: 1c4b591d68 (このIDを非表示/違反報告)
あも(プロフ) - 更新しました (2018年9月17日 21時) (レス) id: a2e5ee0127 (このIDを非表示/違反報告)
あも(プロフ) - 更新してきます (2018年9月17日 20時) (レス) id: a2e5ee0127 (このIDを非表示/違反報告)
夢沢夏美(プロフ) - あもさん» 終わったー (2018年9月17日 20時) (レス) id: 3b66c3af26 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:血塗られし彼岸花参加者 x他8人 | 作者ホームページ:なし
作成日時:2018年9月9日 17時