検索窓
今日:1 hit、昨日:6 hit、合計:3,844 hit

金色【あも】 ページ32

───────丑三つ時。


「たっ、助けてくれぇっ・・・・!!」

一人の男が逃げ回っていた。
汗をかき、男の顔は恐怖で青ざめていた。


足がもつれ、転ぶ。

「─────待てよ。」

もう一人、男が居た。

刀を手に持っている。
その刀から、紅い血が滴り落ちる。

その男の顔は見惚れるほど美しかった。

真っ赤な血が、付いていても。

「ひぃっ・・・!!」


逃げていた男の目には恐怖しかない。

「お、俺が、何したってんだ!?」

刀を持った男は首を傾げた。

「何もしてねぇよ・・・?」

「だったら・・・!!」

男は首を傾げたまま、ニタリと嗤う。
その笑みは不気味で美しい。

「オレの目の前に居た。それだけさ。」


──────狂っている。

逃げていた男はそう思った。

「オレは飢えてるんだ・・・・。どうか、満たしてくれよ。

・・・・なァ、

─────このどうしようもない渇きを、潤してくれ。」


男が刀を構えた。

月明かりに男の美しい顔が照らされた。
金色の瞳が逃げていた男を見下ろした。

吸い込まれそうなほどの瞳。

それはどこか狂気に満ちていて、

今、殺されそうになっている男は、その眼を見た瞬間に思った。


──────嗚呼。美しい。

次の瞬間、刀が振り下ろされた。


男の首から鮮血が流れ出る。
薄れゆく意識の中、男が見たのは───────


─────紅い血で染まった、それはそれは美しい....




"阿修羅"だった─────────



「さァて....。そろそろ、戻るかな。

睦月が眼を醒ます前(・・・・・・・・・)に、な。」


"阿修羅"はそう呟いて、嗤う。


「ははっ、あははははっ」

お詫びの品を好敵手と【夢沢夏美】→←獣【あも】



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (6 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
7人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

夢沢夏美(プロフ) - 更新しました (2019年1月29日 16時) (レス) id: 3b66c3af26 (このIDを非表示/違反報告)
夢沢夏美(プロフ) - 更新します (2019年1月29日 16時) (レス) id: 3b66c3af26 (このIDを非表示/違反報告)
月輪(プロフ) - 終わりました (2018年9月30日 0時) (レス) id: 70f70208e4 (このIDを非表示/違反報告)
月輪(プロフ) - 更新してきます (2018年9月29日 23時) (レス) id: 70f70208e4 (このIDを非表示/違反報告)
夢沢夏美(プロフ) - 終わりました (2018年9月28日 11時) (レス) id: 3b66c3af26 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:血塗られし彼岸花参加者 x他6人 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年9月17日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。