Cineraria (ページ32)

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シグナルソングレッスン-14 ページ32

A「ギュビナ、これ薬と冷えピタと、あとここの食事体調悪い時は食べられないと思うから、ゼリーも」
ギュビン「わ！ありがとうヌナ……」

A「本当はちゃんと医務室行って病院で見てもらった方がいいんだけど、今回ばかりは仕方ないから…」

うん…と眉と口角を下げて悲しそうな申し訳なさそうな顔をするギュビン。
身長は高いのにまるで子犬のようだ。

A「無闇に会いに行くのはよくないと思うし、ユジンに渡しておいてくれる？…あ、ギュビンも会ったら移っちゃうかな」
ギュビン「いや、練習も一緒にしてるし大丈夫。寧ろ俺が菌持ってないか心配だけど」
A「ヤ〜！ギュビンもちゃんと寝なよ？再評価終わったらちゃんと病院行ってね」

スターレベル再評価ということで殆どの練習生が自分のことでいっぱいの中、仲の良い練習生のことを心配できるギュビンは本当に優しい子なんだなと実感する。
なんだかんだで話すのは2、3回目くらいだけど、人見知りの私でもギュビンとは凄く話しやすいと感じる。
いつの間にかギュビンは敬語が抜けていて(というか最初から敬語を使われていたかどうかも怪しい)本当に弟みたいだな、と少し頬が緩んだ。

ギュビン「ヌナなんで笑ってるの」
A「ごめん、弟みたいで」
ギュビン「ヌナ弟いるの？」

いるよ、ギュビンと同い年。
そう言うとギュビンは何故か“…ハルト？”と聞いてきた。
確かにギュビンと同い年だし本当の姉弟くらい仲は良いと思っているが、そもそも苗字が違うだろ。

A「ギュビンってなんか抜けてるよね」
ギュビン「え、なんかバカにされた?」

元々大きな目をさらに大きくして困惑するギュビン。可愛いなこいつ。
寝不足だと免疫下がるし、ギュビンも早く寝なよ〜とGグループの宿舎からKグループの宿舎(と言っても階数が違うだけだが)へ行くのを見送る。

ユジンは大人しいし見た目もかっこいいので忘れがちだが、2007年生まれなのだ。
環境の変化やストレスに敏感な年頃だし、体調を崩してしまうのは仕方ないかもしれないけど、再評価が迫っている中でのこれは心配である。