気になる人 ページ14
敦sibe 7年前 孤児院の図書館にて
今,読んでいる本は「光と風と夢」
「頭は間違うことがあっても,血は間違わない・・・か」
「ん?敦君,何を読んでいるの?」
僕が本を読みながら,ボソッと言うと,彼女には,それが聞こえてたみたいで,尋ねてきた。
「あ,Aさん,これは,題名は文字が薄れて分からないんですけど,いい言葉だと思ったんで す。「頭は間違うことがあっても,血は間違わない」って・・・」
「ふ〜〜ン,確かにいい言葉だわ,どれどれ,その本,見せてちょうだい」
Aさんは僕の隣にきて,その本を覗いた。
「あっ,いいですよAさん,僕もう読み終わったので」
その本をAさんに渡すと,彼女はその場に座り込んで,読み始めた。
僕も新しい本を見つけて,彼女の隣に座り,読み始めようとした時,ふとAさんが気になり,隣を見た。彼女は髪を耳にかけ,顎に手を乗せながら,熱心に読んでいた。
髪を耳にかける仕草が,やけに色っぽく感じた。
「ほゥ,なるほどなるほど・・・ん?どうしたの敦君,妾の顔になにかついてる?」
気づけば,自分はずっと見てて,彼女は僕の目線が気になったのか,こちらに顔を向けたきた。
「い,いえ,何でもないですッ」
パッと,自分の持っていた本に顔をそむけると,Aさんが
「本当に如何したの?顔が赤いし・・・熱でもあるんじゃ」
Aさんの手が,僕の額に寄ってきて,彼女との距離をいっそう深めた。
しまいには,彼女の額と僕の額がくっついて,距離が0センチになる。
「ほッ,ホントに熱はありませんッ,だからッ,そのッ,離れてくださいッ,近すぎますッ///」
「本当に?お顔がタコみたいに,真っ赤っ赤よ,大丈夫かしら?」
心配してくれるのは,大変在り難いが,こんなにも近くにこられると,なぜか,こう,胸がドキドキする・・・それに近くじゃなくても,最近Aさんを見ると,胸が締め付けられる。なぜ,このようになるか,僕にはまだ,分からない。
「本当に大丈夫ですからっ,」
そういうと,彼女はしぶしぶ,離れた。
僕は,あまりにも心臓の音がうるさかったため,その場から立ち,この部屋を出ようとした。
「おい,敦君。何処にいくの?一寸待ちなさッ」
彼女も立って,僕の後を付けてきた。でも彼女は床にちらばった本に足がぶつかり,倒れてしまったようだ。しかし,ここで問題が起きた,僕も巻き込まれたのだ。
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柊 - めっちゃ好きですこの物語!!さん» 物語を好きと言ってくれてありがとうございます。とてもうれしいです!!亀更新ではありますが、頑張らせていただきます。 (2018年5月18日 0時) (レス) id: 0c5a8c4f79 (このIDを非表示/違反報告)
めっちゃ好きですこの物語!! - 更新はよ(ノシ 'ω')ノシ バンバン (2018年5月16日 8時) (レス) id: ad49824d41 (このIDを非表示/違反報告)
柊 - ありがとうごさいます!攻めの太宰さんも良いけど、デレデレ太宰さんも良いですよね! (2018年4月27日 7時) (レス) id: f6ef0c52e3 (このIDを非表示/違反報告)
赤珠(元 チョコうさ。)(プロフ) - デレデレ太宰さんが良き!! (2018年4月26日 23時) (レス) id: 5fa7fae13e (このIDを非表示/違反報告)
柊 - 赤司神さん» やっぱり,中也はめっちゃかっこいいですよね!もう尊いです!これからも頑張らせていただきます! (2018年4月21日 19時) (レス) id: f6ef0c52e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:柊 | 作成日時:2018年4月4日 1時