検索窓
今日:26 hit、昨日:11 hit、合計:4,692 hit

7 ページ7

「ご馳走様でした」
「バウバウッ」


僕が食べ終わるのを待っててくれたみたいだ

優しい犬だ


「よしよし」


片付けをして、Aの体を撫でる。ふわふわな毛触りで、抱き締めると温かい。そして、この犬は何も害を及ぼさない安心の出来る存在だ

人間よりも分かりやすくて、信頼が出来て、頭も良い。まだ出会って間もない犬だけれど、そんな風に思えた。相手が犬だからだろうけど


「風呂に入って寝るか・・・。君も入るか?」
「ワウッ」
「分かった分かった」


僕を押し倒さんばかりの力で、Aはじゃれついて来る。かなり大きいので、かなりの重量だ


「じゃあ、ベルトと腕輪、外すからね」


常に装備していないと落ち着かないのか、それとも早くお風呂に入りたいのか、ソワソワとしながら僕の事を待っている


「ほら、入って」


風呂場の扉を開けてやれば、嬉しそうに入って行く


「先に洗うからね」
「ワウッ」


Aの体と長い尻尾を丁寧にシャンプーで洗う。ゴシゴシと洗っていると、Aは気持ち良さそうに身を預けている


「湯船に浸かりたい?」
「バウッ」
「分かった。持ち上げるよ」


体を持ち上げると、かなり長い事を実感する。鼻の先から尻尾まで入れると、僕と同じぐらいになるのではないだろうか


「はい。のぼせる前に言うんだぞ」
「ワフゥ」
「はははっ」


湯船の縁に顎と手を乗せている姿は、なんとも人間らしいというか、愛らしいと言うか。頭の上にタオルを乗せたくなる


「熱くないか?」
「ワン」
「それなら良いんだけど・・・」


温めのお湯ではあるが、人肌と犬肌では感じ方が違う。それにAが浸かったから、僕は湯船に浸からない方が良いだろう

A用の湯船を購入するか


「そろそろ上がろうか。僕が先に出るから、もう少し待っててね」


全身を洗い終えたので、まずは自分につく水を拭き取る為に、風呂場の外に出た。その後にザバッと湯船から出る音が聞こえた


「A?まさか、」


言葉の途中で、Aは僕の予想通り、体をぶるぶると振って水気を飛ばし始めた。まだ風呂場にいる状態での水切りだったので、許せる範囲内と言ったところだ


「たく、もう」
「ワウ?」
「もうちょっと待ってろよ。僕が服を着るまで」
「ワン!!」


一旦、風呂場でAと別れて、体につく水分を取って服を着る。新しいタオルを床に敷いて、大きなタオルを手に持った


「出ておいで」
「ワウッ」


Aは敷いてあるタオルの上に乗る。そのAを大きなタオルで包んだ。そして、撫でるように体を拭いてあげた

8→←6



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (10 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
24人がお気に入り
設定タグ:安室透 , 名探偵コナン
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:空白可能 | 作成日時:2022年10月11日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。