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｢本当に今日は、ありがとうございました。助かりました｣
沖矢さんに改めて、お礼を言う
｢いえいえ、また何かあれば言ってください｣
｢その時は、お願いします。それでは、また｣
｢はい、また｣
彼と別れて、自分の部屋に戻った。部屋に入って、テーブルに置いていた携帯に視線を移すと、何かの通知が来ているようで、赤色の光が点滅している
携帯を手に取り、何の通知かを確認する
どうやら、それは組織からの連絡だったようで、明日、組織の方に来るように書かれていた。自分には長距離の移動手段が無いので、安室さんが送ってくれるという話だ
｢おはようございます｣
｢おはようございます、安室さん｣
次の日の朝、迎えに来てくれた安室さんに、挨拶を返す
｢では、行きましょうか｣
｢はい｣
部屋から出て、ドアに鍵を掛ける。歩き出した安室さんの後ろをついて行く。車に乗せられて、組織に向かった
｢それで、俺に何か仕事ですか？｣
｢ああ。お前の初仕事だ｣
組織で待っていたジンさんに訊けば、返事と共に資料が手渡された。それに目を通しいけば、どうして俺が呼ばれたのかが分かった
｢ペドフィリア･･･｣
｢ソイツの相手は、お前が適任だ。バーボンと一緒だが、逃げようなんて、考えるなよ｣
｢分かってます。でも、この首輪はちょっと変えてください。見た目がダサいです｣
｢･･･考えておく｣
案外、融通が聞くようで、首輪の件は考えてくれるらしい。まぁ嘘と言う可能性も多いが、バッサリと切られるよりマシというものだ
｢話は終わったみたいですね｣
｢はい。バーボンさんも一緒だったんですね｣
｢そうみたいですね。僕も先程、ベルモットから聞きました｣
｢なるほど｣
安室さんは最初、俺を仕事に入れる事を考え直してほしいと言ったそうだが、取り合ってもらえなかったようだ。この仕事で、俺が失敗すれば、首が飛ぶようで、実力試しにしては、罰則が厳しい気もする
｢さてと、どうやって仕留めます？｣
｢貴方は何もしなくて良いですよ。僕がしますので｣
｢それで俺が死んだら、どうするつもりですか？｣
問い掛けると、彼は黙ってしまう
｢じゃあ、お仕事しに行きましょうか。バーボンさん｣
｢･･･はい｣
小さく返事をした彼と共に、標的となる男が参加するというパーティに自分達も参加する為、必要なものを準備する事にした
｢似合ってます？｣
｢お似合いです。髪色が映えて、綺麗ですよ｣
そう言われたが、よく分からないので、彼に見繕ってもらった服を着ながら、鏡の前で、くるくると回ってみる
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作者名：空白可能
| 作成日時：2020年11月11日 21時
