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暫くして、警察が屋敷にやって来て、捜査が始まった

亡くなっていた依頼主、つまりは、この家主は密室で亡くなっていたが、鍵はスペアの鍵がホールにあり、誰でも持ち出しは可能だ

完璧な密室だとは言いにくい


「分かりましたよ!!犯人が!!」


捜査をしていく中で、毛利さんが大きな声で言った


「本当かね、毛利くん!!」
「ええ、その犯人は・・・、お前だ!!」


そう言って、毛利さんが指を差したのは、Aくんだった


「・・・へぇ?面白い事を言いますね。毛利さんでしたっけ?その推理を聞きましょう」


ふっと笑みを溢して言うAくんの雰囲気は、昨日とは全く違った。何より、口調が違う。彼は誰に対しても、敬語なんて使わない


「まず、お前は、」


毛利さんはAくんが犯人だという推理を話し始めた

被害者である依頼主の二つ隣に寝泊まりしている彼には、誰にも気付かれずに依頼主の部屋へと向かう事が出来る。スペアの鍵が置いてあるロビーに繋がる廊下は、彼の寝泊まり部屋が真正面にある

その事を踏まえて考えれば、一番、犯行が容易だと言えるだろう


「そして、なにより、被害者である依頼主の部屋のドアノブと鍵を束ねている金具にはソイツの指紋がついていた」


毛利さん言う通りだった

依頼主の寝ている部屋に繋がる扉のノブには、彼の指紋が検出されており、スペアの鍵を束ねている金具にも、拭いた形跡も無く、くっきりと残っていた


「動機は?」
「どうせ、宝石が見つからなかった事の腹いせだろ」
「腹いせ?はぁ、腹いせですか」
「何がおかしい!!」


笑っているAくんに毛利さんは怒鳴る


「くだらねぇ推理だなぁって思って。それに同意する警察も落ちたもんだなぁって思って」
「お前、言わせておけば・・・!!」
「毛利先生!!」


彼の胸倉を掴んだ毛利さんを止めに入る


「じゃあ、指紋の話だけど、僕の指紋は廊下側のドアノブについていた。もう一つは、金具についていただけであり、スペアの鍵自体にはついていないんだけど、これって僕が犯人になる証拠になる?」


クスクスと笑って彼は問い掛ける


「それと、僕が腹いせで殺すなら、隣の部屋で眠っている何の罪もない子供を殺す。なぁコナンくん?」


そう言った彼は不気味な笑みを浮かべていた


「コイツ・・・!!」
「待ってよ!!・・・僕はこのお兄さんが犯人だとは思えないよ。安室さんもそう思うよね」


毛利さんの言葉を遮ったコナンくんは僕の方を見て、問い掛けた


「勿論だよ。毛利先生、犯人は絶対にAくんでは、ありません」


毛利さんにそう言い切った

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作成日時:2020年2月10日 22時

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