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169話 安室side ページ40

下に降りるとトントンという規則正しい音がする



「おはようございます」



キッチンに向かい立っている彼女に話し掛ける



「あ、おはようございます!!よく眠れましたか?」



にこりと笑いかけられる



「ええ、お陰様で。Aさんは?」


「意識飛んじゃったからよく眠れましたよ」



フライパンの火加減を見ながら笑う



「腰、大丈夫ですか?」



一人で二人相手は厳しいはずだ。負担が大きい



彼女の腰に手を添えて問う



「ありがとうございます。大丈夫ですよ」


「そうですか?無理はダメですよ」



それにしても、



「昨日のこと覚えてるんですね」



あんなにお酒飲んでいたのに、そう言うと



「記憶力はいいみたいですよ?」



あはは、なんか恥ずかしいですね。覚えてると、そう言って笑う彼女は儚い



「早く記憶戻さないとですね」


「別に」



戻さなくてもいいのでは、そう言いかけて止まる



「どうしました?」


「いえ、お風呂入ってきますね」



逃げるように彼女の元を離れた

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作成日時:2017年1月8日 23時

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