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165話 沖矢side ページ36

「氷とって来ましたよ」



そう言いながら帰ってくると安室くんが彼女を顔を凝視していた



「あの?」


「昴さんお帰りなさい。ありがとうございます!!」



もう一度話し掛けると彼女が答える



安室くんは彼から視線を外し



「・・・無意識か?」



ぼそり、そう呟いた



「どうかしましたか?安室さん」


「あ、いえ。お構い無く」



聞いてみるも無意味



「そうですか?」


「皆さん乾杯しましょおー」



グラスを掲げながら彼女がそう言った



そうですね、と返事をしてグラスを持つ



安室くんも同じようにグラスを持った



「じゃ、かんぱーい!!」



カランッと良い音を出す



「んー、いいですね。久々にゆっくりした気がします」



少し飲み溜め息をついた



「久々?」


「つい最近まで私入院してて」



彼女の答えに安室くんは顔を暗くする



「助かったのが奇跡って言われたんですよ」



何の怪我か教えてくれませんでしたけど、彼女もまた暗い顔をする



「そんなにしんみりせず、今日は飲みましょう」



といたたまれなくなったので言う



二人はそうですねと返事をして再び酒を煽った

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作成日時:2017年1月8日 23時

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