【skt】紅潮熱狂ナイト【usss】

恐怖、再び ページ40

◆ ◆ ◆
坂田side

パンダに、ライオンに、ウサギや犬の触れ合い、昼食を挟んでアクアリウムエリアに移動して･･･。楽しそうにはしゃぐAちゃんの姿を見て、なんだかんだ来て良かったと同時に、アの日みたいに２人きりでデートして笑い合える日がくればと欲を抱いてまう。

「坂田お兄ちゃん、大丈夫？元気なさそうだけど･･･」
「気にせんとって。それよりお土産屋さん行こか。俺がなんでも買うって約束やったやろ？」

子供ってこういう時に限って敏感よな。俺がそう言ったらもうお店に向かってダッシュし始めたけど。俺はなけなしの体力を使ってAちゃんの後を追い、あたたかい手を握った。成人しとうとはいえ、迷子になったらあかんからな。

「手離して！」
「嫌やったら離すけど、迷子ならん？大丈夫？」

離して欲しい理由は意外なものやった。

「だってなんか･･･恥ずかしいもん！」

何その可愛い理由･･･！絶対離さんと心に決めて、俺は繋いだ手に更に力を込めた。









「今日は楽しかった？」
「うん！」

隣で満足そうに座るAちゃん。行きは助手席やったけど、俺が駄々をこねて俺の隣にチェンジしてもらった。最初は疲れたのかウトウトしたりはあったけど、普通に座っとった。あともう少しで研究所に着く、といったタイミングで異変は起きた。

「うぅっ･･･」
「Aちゃん･･･？Aちゃん！？しっかりしてAちゃん!!」

今度はどこまで記憶飛ぶん？それともそもそも目覚めへん？記憶を失ってもたAちゃんを抱き締めながら、不安ばっかりが俺の心を埋め尽くしていった。







「なぁうらさん、俺はDM送って正しかったんかな？Aちゃんは俺のせいで不幸になってもたんちゃうかな？」

Aちゃんの部屋のベッドにひとまず寝かしたものの、一向に目覚める気配のない彼女を見てぽつりと本音が漏れた次の瞬間、バチンと俺の顔は物理的な衝撃で横を向いた。

「何言ってんだよお前。最後まで責任取れよ･･･！」

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