【skt】紅潮熱狂ナイト【usss】

検査 ページ4

◆ ◆ ◆


「じゃあお名前と年齢教えてくれる？」
「成田A、２７歳です」

同意書を書き終えた私はいよいよさっき坂田先生が言っていた問診を受けることに。今日は検査三昧らしい。入所前に健康状態の記録を作りたいとのこと。問診の質問は病院の問診と変わらない。既往歴とか、アレルギーの有無とか。でも最後の質問だけひっかかった。

「なんで消えたいって思ちゃったん？」
「あのツイート見たんなら大体分かるでしょう？口にしたくないんです」

可愛げがないと思われたかな。でも情けなくて口にしたくない。先生はそれ以上追及はしてこなかった。

「今は言わんくて良いけど、大丈夫って思えたらまた言ってな。あのツイートだけやと情報不足でちゃんとしたケアをしてあげられる約束できひんから。じゃあ採血しよか」

チクッとしますよ、と病院の看護師さんみたいに優しく声をかけてくれる先生。国立の研究所で働いているのに、上から目線とか嫌味が全くなくてすごく居心地が良い。この人になら、いつか素直に打ち明けられる日が来るのかな？その後、尿検査にレントゲン、MRIまで本格的にいくつもの検査を受けたけど、最後の検査が衝撃的だった。

「脱いで」

たった３文字のその言葉にどれほど驚いたことか。先生の前で素肌を晒すなんて恥ずかしい···！しかも先生はカメラを用意している。でも、それなりよ理由があった。

「自分で自分を傷つけちゃってないか見たいんよ。刃物所持禁止やけど、購入したりしてやっちゃう子もおってな。やから最初に体に傷があるかないか画像に残しときたいねん、お願い！」

どうせ私に拒否権なんてない。それ以上は文句を言わないで、大人しく全部脱衣した。カシャカシャとシャッター音がなる度やっぱり羞恥心がぶわっと湧き上がる。

「協力してくれてありがとう！にしてもそんな恥ずかしい？俺が彼氏でもなんでもないからか」
「男性にこんなことするの初めてで···」

きょとんとくりっとした目を更に丸くする先生。まさか私ビッチに思われてる！？何を隠そう、私は

「彼氏いない歴=年齢で悪かったですね！」
「え、ほんまに言うとん！？そんな可愛いからてっきりおると思って。でもそっか、ハグもキスも夜の営みも全部俺が初めてなんや。ふふっ、楽しみやわ♪」

何がどう楽しいのかは分からないけど、とりあえず誤解が解けて良かった。にしても···ストレートに可愛いなんて言わないで欲しい。お世辞だろうけど。

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