ドタバタの朝 ページ6
◆ ◇ ◆
「♪〜〜〜〜〜〜〜」
アラームが鳴っている。起きないと・・・。布団体に巻きついてるのかな?なんか今日は体が重い。少しずつ目が覚めて自分の状況を確認すると、とんでもないことになっていた。
「え・・・坂田くん!?」
布団かと思っていたのは後ろから私を抱き締める坂田くんだった。私を抱き枕と勘違いしているのか、いくら動こうとしてもぎゅうと抱き締められていて動けない。焦る私と対称的に、スースー寝息を立てて気持ち良さそうに寝ている坂田くん。
「坂田くん!坂田くん起きて!!」
「ん〜・・・おはよう、A」
やっと起きてくれた・・・!私はおはようどころじゃない!
「なんで私の部屋に来て寝とったの?びっくりしたじゃん!」
「だって〜・・・全然寝れんくて、どないしたら寝れるかなーって考えたら閃いてん。Aと一緒やったら寝れるかもって。久々にこんなぐっすり寝れた」
まだ覚めきってないのかふにゃんと笑う坂田くんはこれまで不眠症だったのかな。にしたって、いきなりこれはちょっとないんじゃない?
「ねぇダーリン、これからも一緒に寝ても良い・・・?」
「駄目に決まってるじゃん!私達年齢が年齢だし、異性なんだよ?」
悲しい顔をした坂田くんを放って、私は急いで支度を始めた。早く朝ごはん食べて洗濯機回さないと。ほとんど噛まずに朝ごはんをお腹の中に収め、洗濯かごを見て少し絶望した。
「そっか、2人分・・・」
1人暮らしが板に付いちゃって完全に忘れていた。2人で生活するって、こういうマイナス面もあるんだ・・・。
「あの、今月の生活費おかんから貰ってんねんけどーー」
「あーテーブルに置いといて!私時間ないから!」
なんとか洗濯干しとお風呂洗いを終え、その勢いのまま私は家を出た。
「はぁ?男と同居!?」
高校から働いている書店で新刊を平棚に並べる作業をしている途中、先輩のうらたさんに坂田くんの話をしたらすごく驚かれた。当然の反応だけどね。
「ちょっと困ったところもありますけど、良い子ですよ」
「でもその話、なーんか引っ掛かるんだよなぁ」
引っ掛かる?私は特に違和感持たなかったけど。
「仮にそいつが国公立大だったとしても普通の親、同居許可するか?部屋見つからなくて仮住まいさせてくれなら分かるけどさ」
確かにそうかも。知ってる人ならまだしも、見ず知らずの人の元に送り出すの心配だと思うんだけど。
「お前、本当に気をつけろよ。相手あくまで男なんだから、何されるか分からないぞ!良い奴を演じてるだけかもしんないし。今度まーしぃ誘って行くな」
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アウラ - はい!楽しみにしています! (2022年1月28日 20時) (レス) @page40 id: 6edb471501 (このIDを非表示/違反報告)
凛月花(プロフ) - アウラさん» コメントありがとうございます!美麗がどう動くのか、楽しみにしていて下さい! (2022年1月27日 22時) (レス) @page39 id: b92803e9c0 (このIDを非表示/違反報告)
アウラ - やっと結ばれてくれてうれしいです!次は美麗ちゃんもでるのでしょうか? (2022年1月27日 20時) (レス) @page1 id: 6edb471501 (このIDを非表示/違反報告)
凛月花(プロフ) - しょー@坂そらめいセン推しさん» コメントありがとうございます!コロナワクチンの副反応で更新できてなかったので力入れて書いた甲斐がありました!今後も本作品をよろしくお願いします! (2021年9月10日 6時) (レス) id: b92803e9c0 (このIDを非表示/違反報告)
しょー@坂そらめいセン推し - 推しがえちぃ////まじ、ダーリンだけでもやばいのにキスマのことマーキングって言うの本当にやばい!僕の心臓破裂する////更新頑張ってください (2021年9月10日 1時) (レス) id: b8eda32ef2 (このIDを非表示/違反報告)
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