10 ページ10
A「…ぇ、」
何故か俺を見て固まる。
もしかして俺のこと知ってる、とか?
同世代の女の子だし
陽「A?笑」
てか、
急に知らない男が来たんだから
固まるのも無理ないか
「…A、さん?
はじめまして、玉森です。
玉森裕太、です」
ちょっと、知っててくれたらいいなって
職業に甘えてる自分がいる
陽「…A?飲みすぎた?」
まだ固まるその子。
A「…っ、あっ
夏目Aです、
はじめまして」
やっと声が聞けて
嬉しくて。
「いきなり来てごめんね?
よろしくね、
Aちゃん
..って呼んでいいかな?」
…なんて聞いちゃったけど。
調子乗りすぎたかな?
A「…あ、はい、!
よろしくお願いしま、す…
た、まもり、さん…」
って。
仕事付き合いかってくらい
あまりにも堅苦しいから、
堪えきれず吹き出しちゃって
「…ふはっ、
裕太でいいよ。
それと、敬語。やめよ?」
陽「Aってそんな、
人見知りだったっけ?笑」
「…俺より人見知りな子、
初めて会ったかも。笑」
そんな人見知りっぽく見えないけど
表情も動きもすっごい固まってるし。
A「ぁ、はは…
なんかお酒、回ってきちゃって…笑」
って言うから
テーブルのグラスに目をやる
「Aちゃん、
ビール飲める子なんだ。
俺も飲もうっと、」
見た目からは、
あまり想像つかないジョッキ。
……なんか、いい。
こういうギャップってやつ?
店員さん呼んで、
同じビールを頼む。
俺はお酒とかそこまで飲まないけど、
まあ弱くは無いって感じ
注文し終わると
さっそく陽杜が口を開く。
陽「裕太、
こいつ、ついこないだ
彼氏に振られたんだってよ。」
A「…っちょ、いきなり
何喋ってんのよ陽杜…!」
急な話題に
Aちゃんは、
焦って陽杜の口を塞ごうとする。
彼氏いたんだ、
そりゃいるよね。
…でも別れたんなら、可能性ある?
とか、ちょっとモヤッとしながらも考えたりして
顔に出ないように誤魔化してる。
142人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:きなこ | 作成日時:2023年1月2日 18時