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メイクやスタイリングをしてもらいながら
監督たちと軽く打ち合わせして。
何事もなく、
そのまま撮影をこなしていく。
…このまま早めに帰れるかな。
と思ったけど
.
.
「すみませんっ、
少し機材でトラブってしまって…
復旧に時間かかるので、
一旦休憩挟みます。」
って、アシスタントさんが。
機材トラブルか…
全然早く帰れなさそうで
少しがっかりしたけど、仕方ない。
マ「わかりました、」
.
.
外は寒いからって、
マネージャーと車に戻る途中
「…橋本さん、
俺あそこのカフェでなんか買ってきていい?」
すぐ目の前の駅んとこに
気になってたカフェ見つけて
無性にカフェオレが飲みたくなって。
マ「…でも玉森さん、メイクしてるし
バレちゃいますよ?
あ、僕買ってきましょうか?」
「大丈夫、
マスクして、メガネしてく。
バレないと思うけど
一応着いてきてくれる?」
マ「…わかりました、
目立たないように行きましょう」
「はーい」
.
.
…案の定、何人かの女の子に
チラチラみられたけど
まあ、セーフでしょ。
無事にカフェオレゲットして、
警戒してるマネージャーをよそに
ちょっとご機嫌にバン車に戻る。
.
.
ドサッ、
「…ぇっ、」
数メートル先を歩いてた男の人が
急に、地面に崩れ落ちて。
苦しそうにしてる。
咄嗟に助けなきゃ、って思ったけど
マネージャーに止められて。
…こんな時でも目立ったことはできない。
通り過ぎていく人、
みんな通勤ラッシュで急いでるのか
誰も声をかけなくて。
これ、マズいんじゃ、?
救急車だけでもって思ったけど
「っ、大丈夫ですか?
どこが苦しいですか、っ?」
「………!」
.
.
きれいな水色のワンピースを着た女の子が
迷わず駆け寄っていった。
その時、
俺の中で
何かが走り抜けたみたいな衝撃が走って
.
.
何もできないくせに、
少し遠くから
その状況に釘付けになった。
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作者名:きなこ | 作成日時:2023年1月2日 18時