109.祈りを込めた千羽鶴 ページ39
病室の医療器具が発する電子音に急かされるように、千羽鶴を吊るす為の紐をフックに引っ掛けようと奮闘していた。
だからもっと穴大きくしろって言ったのに、と思いながら頑張っていると、しばらくして紐の穴がフックに通った。
出来た、と喜んでいると、おじさんが話し掛けてきた。
父親｢……あ、ごめんね奏ちゃん、それ飾るの大変だったろうに……｣
奏｢いえいえ、大丈夫ですよ。お気になさらず｣
そう言っておじさんに軽く手を振り、もう一度琴音の方へ向かう。
本当に穏やかな顔で寝てるな、と思いながら琴音の髪の毛を指先で遊ばせていると、あ、とおじさんが声を溢した。
父親｢そろそろ出ないといけない時間だな……｣
母親｢えっ、もう？さっき来たばっかりじゃない……｣
奏｢時間が過ぎるのはあっという間ですからね……。琴音、早く学校に顔出してくれよ。みんな待ってる｣
母親｢琴音、また来るからね。次はちゃんと起きてるんだよ｣
父親｢また今度な、琴音。退院したら、どこか旅行にでも行こうか｣
各々琴音に返事が来る事のない言葉を掛け、病室を出た。
閉まる引き戸に消えていく琴音を見つめながら、早く目を覚ましてくれるようにとそっと祈った。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
おじさんの運転する車に揺られ、私の家へと着いた。
奏｢すみません、おじさん、おばさん。わざわざ送っていただいてしまって……｣
母親｢いいのいいの､気にしないで。来週の日曜日、もしよかったらまた一緒に行く？｣
奏｢いいんですか！？はい、ぜひ……！｣
ありがたいお誘いを受けてほとんど即答するように承諾し、それじゃあまた、とおじさんとおばさんの乗る車を見送る。
車が完全に見えなくなってから鍵を開けて家に入り、ストーブを点けてから手を洗いに洗面所へ向かった。
蛇口から流れる水が、いつもとはどこか違う匂いがした気がした。
ーーーーーーーーーー
奏｢いやお前投げやりかよ。｣
だってこれ以上何も思い付かなかったんだもん((殴
あ、番外編リクエストそろそろ受け付け始めまっせ。リクにあたっての注意は前に出した通りです。
でもヤンデレ(のような何か)は頑張れば書けるかもしれないです←
もどきだからどうしたって猛者はヤンデレリクかもんかもん(((
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 45人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
†ノルン†(プロフ) - カド松さん» ｱｯｯｯｯご指摘ありがとうございます修正してきます！！！当方の確認不足です本当に申し訳ない切腹します！！！！！！！(ｸﾞｻｰ) (2021年4月1日 13時) (
レス) id: 736d31cea0 (このIDを非表示/違反報告)
カド松(プロフ) - 傘オルゴールは一応本家ならmemoryって曲だったはず。でもundertaleの一部なのであってるですね (2021年4月1日 9時) (レス) id: 8d052b9284 (このIDを非表示/違反報告)
松野アヤ松(プロフ) - 平成最後の年越しのやつホラーとサンズニキのやり取りが尊すぎて…可愛すぎかよ！！って思いました。 (2019年9月14日 23時) (レス) id: a6d6e609d9 (このIDを非表示/違反報告)
†ノルン† - りんごっこさん» ありがとうございます！これからも精進させていただきます！ (2018年10月10日 22時) (レス) id: 03448f2644 (このIDを非表示/違反報告)
りんごっこ - 言うの遅くなりましたが…続編おめでとうございます！！これからも頑張って下さい(*･ω･)*_ _)ﾍﾟｺﾘ (2018年10月10日 7時) (レス) id: ea5b0a9e83 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：真綿ノルン | 作成日時：2018年10月6日 15時
