26.守護者と破壊者 ページ29
ひんやりとした廊下を抜けた先───本家であればFloweyがいたあの場所───で決意の光が輝いていた。
fellではFloweyが仲間になるから代わりにこれがあるのかな、と考えながら光に触れる。
*無事にRuinsから出る事が出来たが、本当の山場はこの先の各エリアだ。
*モンスター達は容赦なくあなたを殺しにかかるだろう。
*それでも必ず誰も殺さないと、誰にも殺されないと、あなたは決意で満たされた。
「……一人たりともEXPに変えるものか、EXPにされるものか」
小さく呟き、光にかざした手を握りしめて扉に向かう。
次のエリアはSnowdin……。fellではブーブークッションじゃなくて電撃系の即死トラップ仕掛けてくるんだっけ。なら振り向くだけで握手をしばらく躊躇ってるように見せるか。
確実に早い段階で演技ってバレるとは思うけど、ほんの少しだけだろうが時間は稼げるはずだ。
扉に手を添えると、手袋越しでも分かる冷たさがあった。下の隙間からも冷気が漂ってきている。
……微かに、塵の匂いもしている。
それに少し顔をしかめながら、両手を扉にかけて力一杯押し開けた。
……はず、だった。
開けようと前に体重をかけた瞬間、後ろに引っ張られると共に扉が遠ざかった。
決意の光の前まで戻されてしまい呆然としていると、ノイズがかった声が後ろから聞こえた。
?1「へエ……あンタ、そんナ顔出来たノか」
弾かれたように声のする方を振り返れば、黒いパーカーを羽織った姿が軽くバグった黒い骨がいた。
驚きで声が出せなくなっていると、突然黒い骨の近くの地面からバシャンと水から出るような音を立てて、彼とは対称的な白い骨が飛び出してきた。
?2「やっと入れた……!よかった、まだいて……」
?1「遅かッタな。一応間ニ合ったミテえだガ」
ごめんごめん、と苦笑いをしながら頬骨を掻くと、くるりとこちらに向き直った。
?2「やあ、はじめまして!突然驚かせちゃってごめんね?」
「い、いや、大丈夫……」
……なんで、なんでお前らがいるんだ。別に責めてる訳じゃないがなんでいるんだ。
……こんなの、誰が想定していようか。
まさか、守護者と破壊者に──
──inkとerrorに出会うなどと。
#File.3 ink & error→←25.母の願いと別れ
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fenon(プロフ) - 私Underfell一番すきなんですよ…なにこの俺得…(( (2020年9月4日 19時) (レス) id: 8dce9856e7 (このIDを非表示/違反報告)
†ノルン† - とばさん» お"あ"あ"喜"ん"で"頂"け"て"何"よ"り"で"す"(((ES「に●んちゅうハお帰レ」嫌"だ"に"ゃ"あ"ん"((塵)) (2018年7月27日 20時) (レス) id: 03448f2644 (このIDを非表示/違反報告)
とば - あ"あ"あ"((美味しい...本当にありがとうございますぅぅぅ(泣) (2018年7月26日 9時) (レス) id: 066ae08527 (このIDを非表示/違反報告)
†ノルン† - 闇鍋ソースさん» ピャアアアありがとうございますッッッ(嬉しさで顔を覆う絵文字)シリアス書けるのも充分すごい事だと思いますよ!私シリアス書くのが苦手ですぐギャグに走らせてしまうので……;;シリアスセンス欲しい……むしろセンスが来い……(( (2018年7月24日 21時) (レス) id: 03448f2644 (このIDを非表示/違反報告)
闇鍋ソース - 題名のセンスありすぎじゃないですか?Σ(・□・;)羨ましすぎる。そして話がおいしすぎる…(いろんな意味で)ノルンさんすごいですね…!思わず尊敬してしまいます!私なんてシリアスしか書けなくて…(´;ω;`)しかもあの話別に続編があるという…ギャグセンス欲しい (2018年7月24日 2時) (レス) id: 851136abe1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:真綿ノルン | 作成日時:2018年2月9日 19時