ポケットモンスター シエレトワール 2

第64話「旅の仲間.2」 ページ27

アロマ「あらあら…ミユったら。Aさん、どうかしら？」


(どうかしらって言われても……)


「えっと…私、」


私が言葉に詰まっていると、ミユさんが食い気味に口を挟む。


ミユ「Aちゃんのバトル見て、感動したんだ！…ポケモンの輝きが、コンテストに出てる時のポケモンに似てるの！幸せそうで、自信の溢れた姿…上手く言えないけど、心がグラグラってした！」


「…分かりました。よろしくお願いします、ミユさん。」


アロマ「良かったわね、ミユ。」


ミユ「うん！」


私を褒めちぎってくれるのが嬉しくて、一緒に旅をする事を了承した。


ミユ「あ、そうそうAちゃん！私の呼び方、『ミユさん』じゃダメだよ！一緒に旅する仲間…友達なんだから、呼び捨てか『ちゃん』付けでいこう！」


(友達…)


「えっと、じゃあ…ミユちゃん？」


ミユ「nice！よろしく、Aちゃん！」


ミユちゃんは綺麗な発音でナイスと言った後、私に握手を求めて来た。


私はそれに応えて、ミユちゃんの拳を強く握る。


こんな事でも、私にはとても嬉しかったりする。


友達は、笑われる程少ない。


人とあまり関わって来なかったし、なにより私が口下手だったから。


(女の子の友達……これから、とっても楽しみ！)


微笑む私を見て、アロマさんが微かに笑った気がした。

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