【魔入間】限界原作厨に乙女ゲームは難しいⅡ (ページ13)

今日:5 hit、昨日:16 hit、合計:8,284 hit

ツムルの追憶（6）ページ13

ツムル視点

"終わったんだな"そう思った。

Aちゃんには悪い事をした。
現に、今も彼女はダリ先生が居なくなった廊下でグズグズと泣いている。

本来ならばすぐにでも駆けつけて優しく接してあげたいところなのだけれど何十年もかかったこのゲームのエンディングにまだ浸っていたかった。

Aちゃんには悪い事をした。
ダリ先生のことが好きだったならまだ話はシンプルだ。しかし、Aちゃんは別にダリ先生のことが好きだとか、そういった感情がまだ芽生えて居なかった。

このまま卒業までじっくりと時間を費やしていればお助けキャラダリ先生ルートに入っただろう。

ただ、彼女の気持ちを代弁するならそれなりに好きだった芸能人が電撃結婚した的なことなのだろう。

世間は厳しい。告白すれば恋人はできるみたいな価値観を世間に浸透させておいて実際は全然そんなことは無い。

アイツは現に数十年掛かった。
まあ、アイツがまだ本当にダリ先生を好きなのかは謎だが…

……これは性格悪いか。

ﾂﾑﾙ「何はともあれ、お疲れさん」

そういい俺は目を瞑った。

▼ツムルの部屋は崩壊した