さよなら氷織くん【氷織羊】

episode39 ページ39

A視点









　「 うわっ、… 」


　「 なんで来たんですか 」




凪｢レオ酔っ払ってたからマスターキーくれた」



駄目だろ、あの御曹司。




　「 帰ってください 」



凪「 話そうよ 」






凪「 皆、君に気遣ってるから聞かないけど、本当は何があったのか 」


凪「 君は言う義務がある 」



　「 飛んだ暴論ですね 」





凪「 だってそうでしょ、泊めてもらってんだから 」



　「 … 」



その話題を出されると正直弱い
まぁ、それでもコイツが言ってることは暴論でしかない。





凪「 早く言ってよ、俺寝たい 」




　「 (無神経もはだはだしい) 」




コイツもれっきとした大人。
私もれっきとした大人。





　｢思い出に浸りたくなったから海に浸った」


　「 それだけ 」





凪「 風邪ひくし、馬鹿でしょ。君 」



凪「 それに何、思い出に浸りたいって 」

凪「そういうの中学で卒業できなかったタイプ？」



　「 出来るだけ抽象的に話しただけですよ 」



凪「 なんで 」



　「 お前に言いたくないからだよ 」


　「 ばーか 」





　「 はよ出てけ 」



そういい、私は半ば強引にソイツを部屋から追い出した。









ガチャっ



凪「マスターキーあるんだって、馬鹿なの？」




　「 …() 」

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