さよなら氷織くん【氷織羊】

episode11 ページ12

A視点









　「 で、何…… 」



氷織「 これといって話はあらへんかいな、」




じゃあなんで呼んだんだよ、今日は好きなゲームのアプデの日なのに…
あんな脅しっぽいこと言われてビクビクしながら一日を過ごした私が馬鹿みたいだ。





氷織「 そないに怒らんといて 」

氷織「 僕達は互いのこと知らへんさかい怖いで。そやさかい"お話し"ようってだけ 」



なんだ氷織くんのいいようになっている気がして癪でならないが、私は氷織くんと"お話し"を始めた。



　『 ……分かった 』

　『 じゃあ、聞くけど美沙のことはどう思ってるの 』



美沙を話の駆け引きに取り出しているぐらいだから、自分が美沙に好かれているという自覚はあるのだろう。これでないとかほざいたら一発殴る。



氷織「 別に、僕のこと好きなんやろなーってだけ 」



　「 ほんとに？ 」
　「 じゃあすきっていわれたらどうするの 」




氷織「 断るよ 」


　「 きらいじゃないのに？ 」



氷織「 きらいじゃない = 嫌じゃないは違うんよ… 」



　「 ふーん 」




氷織「 じゃあ、次は僕が質問するわ 」

氷織「 なんで人って生きてるんと思う？ 」




　「 は？ 」


予想の斜め…というか直角上の質問で戸惑う…恋愛からいきなり哲学はやばいかな…

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