正反対 ページ26
貴「一応の応急処置だからちゃんと診てもらいなよ」
ジ「お前が診たんなら大丈夫だろ」
貴「あのね、ブランクあるから。」
聞いてんのか聞いてないのかわからない反応でまたソファーに横になる
貴「寝るなら布団!」
そう言えば文句を言いながらも動いてくれる。
入浴を済ませ片付けをして寝室へ向かえば薬が効いてきたのか少し汗ばんで寝る彼が目に入った。
貴「炎症だけで傷はそこまで大した事ないか、」
ジ「んっ…」
寝苦しいのかそれとも痛むのか少し魘されている様子だった。
貴「着替える?痛み止め飲む?」
うっすら目を開け意識があるのか定かでない彼に話しかけるが返事は期待できない
貴「とりあえず痛み止め持ってくるから飲んで」
奥の部屋から痛み止めを持ってきて彼に手渡す
ジ「ん。」
薬の殻とペットボトルの水が返された。
貴「国を守る正義とそれを脅かす組織、正反対の私達なのになんでこうやってお互い支えあってるんだろうね…。」
ベッドの横に座り彼がもう一度眠りについたのを見届け呟いた
貴「偶に見失いそうになる。だから正義のために貴方を始末しろと言われたら私は簡単に決断できないかもしれない。国家の犬なのに笑。」
繋いだ左手をゆっくり絡める
貴「そのくせ貴方はずるい、始末したら忘れちゃうんでしょ?」
彼の胸元に頭を寄せて心臓の音を聞く
貴「…忘れられたくないなぁ」
目を瞑ると少し強引に体を引き寄せられ抱きしめられる形で布団の中に収まった。
ジ「忘れさせんなよ」
貴「起きてたの」
ジ「随分と弱気なお姫様が枕元で喋ってたからな」
貴「弱気で悪かったわね」
ジ「悪いとは言ってねぇ。」
貴「あ、そ。分かりにくい男ね」
ジ「チッ…うるせぇな。口塞ぐぞ」
貴「はいはい。笑」
私の額に少し落ちる彼の髪を指に巻き付けて遊ぶ
貴「ありがとう……笑」
正義と悪、希望のない奇跡を待ってどうなるのか。お互い分かってるのに。少しだけ遠回りしてまた、気付かないフリをする。
貴「ジン、起きて。」
そして朝を迎える___________
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翔。(プロフ) - めっちゃ好みです、これからもがんばってください! (2020年3月24日 4時) (レス) id: 78cdf9c0d9 (このIDを非表示/違反報告)
Lia(プロフ) - 伊玖さん» なんという温かいお言葉…(><)とても嬉しいです!ありがとうございます! (2019年11月30日 12時) (レス) id: 9fd19fcd2d (このIDを非表示/違反報告)
Lia(プロフ) - 弓道ちゃん♪さん» ありがとうございます^^ (2019年11月30日 12時) (レス) id: 9fd19fcd2d (このIDを非表示/違反報告)
伊玖 - いつか、コラボ見たいなー、とか思ってました。こんなに早く見つかるとは…。しかも、神作。更新頑張ってください。 (2019年11月26日 23時) (レス) id: 99e49cd9ea (このIDを非表示/違反報告)
弓道ちゃん♪(プロフ) - とても面白いです、更新楽しみにしてます! (2019年10月7日 16時) (レス) id: 872209169d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Lia | 作成日時:2018年6月10日 23時