06．隣と御菓子 ページ6
五十鈴と分かれてから、一人で教室まで向かう。開いている扉をくぐると窓側の一番後ろに向かう。
隣には先客がいて。相変わらず、早えなぁ。
「はよ」
「ああ、山田」
先に挨拶してきた。山田、えーとなんだっけ？？ 左目が緑、右目が黄色のオッドアイ。たれ目で黒髪のセンター分けのやつ。
……あ、二郎だ。山田は漢字がちょー出来ない、おもれぇ奴だよ。アタシは、悪い奴だとは思わない。
カバンを机に置き、椅子に座ると、カバンから教科書をだす。山田の方にそれを差し出す。
「悪かった。アタシの確認不足で」
「別にてめぇのせいじゃねえだろ」
そう言って受け取った山田。おう、どーも？と言うとなんで疑問形なんだよと言い返された。
うるせぇ。とカバンを机の横にかける。山田はあっそと言い、クラスの男に呼ばれて、そいつの方に行った。
刻々と時間は過ぎ、担任がきた。
そこからの記憶はねえ。
「ん、？」
なんか、教室がうるせぇ。体を起こして時計を見ると昼休みの時間だ。横に目をやると、机の上に山積みの弁当箱。
女が山田にやった弁当だ。異体のしれない女が作ったものなんて、よく食えるよなぁ。
「なんだよ、てめぇ。ほしいのか？」
「いらねぇよ」
異体のしれねぇもん食えるかと言うと、うめぇぞと答える山田は優しい奴だと思う。
それにしても、腹は減った。弁当はない、金もない。アタシはどうしたらいんだよ。
「これ、やるよ」
「なんだ？」
投げ渡されたのは、飴で。パシっと取った。
「これは貰いもんじゃねぇ？」
「たりめぇだろ」
どーも、と礼を言って口に含むと、りんごの味が口に広がった。
続く (更新停止中)
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ぷに姫 - じゃくらんかいて🤯🍬🍬🍭🍩 (2022年11月29日 12時) (
レス) @page6 id: 5b59fa00a8 (このIDを非表示/違反報告)
利多(プロフ) - ねこむこさん» そう言っていただけて、とても嬉しいです! 不定期更新なので、気長に待ってていただけると嬉しいです(*˘︶˘*).｡* (2022年10月13日 22時) (レス) id: 7eacf88eb9 (このIDを非表示/違反報告)
ねこむこ - めっちゃ好きです!!!!(語彙力)更新頑張って下さい!!(*´ω`*) (2022年10月13日 19時) (レス) @page5 id: b5406b2294 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：利多 | 作成日時：2022年9月18日 15時
