再会方法が最悪な件について。【梵天】

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『…ん……』

目が覚めるとフカフカのソファに横たわっていた

竜「A…か…？」

『ぇ…竜にぃ…？』

竜「あぁ、そうだ。竜にぃだ」

『あ”ぁ”ぁ”〜〜〜！！！竜にぃだぁ”ぁ”〜〜！！』

ガバっと起き上がり、目の前に居る竜にぃに抱きついた

いい匂いがする、昔と同じ匂い

落ち着く匂い

わんわん泣いてると背中を優しくポンポンしてくれる

あぁ、やっぱり変わってないなぁ

竜にぃは竜にぃのままだ

離れたくなくてずっと抱きついていた

？「おい」

そしたら別の男の人の声がした

蘭にぃでも、ピンクの髪の人でもない、知らない人

顔をあげるのが怖い

身体がカタカタと震える

？「顔はあげなくていい、そのままでいい。お前は灰谷の妹か」

声も出なくて、竜にぃの胸に顔を押し付けたまま頷く

？「そうか、兄貴と離れたくないか」

『…嫌だ…離れたくない…』

怖くて声が出ない筈なのにそう言葉がでてしまった

？「分かった、その代わり影の世界で生きることになるし死ぬかもしれない。もう今までの生活は二度と戻らない。それでも良いんだな？」

『…うん…蘭にぃと竜にぃが居たらそれでいい……離れるぐらいなら自分から死んでやる……』

グスグスと泣きながらそう言うと、男の人は軽く笑い、

マ「俺は佐野万次郎。マイキーだ」

そう言った

顔を少しあげると、綺麗な白髪が目に入った

今にも消えそうで、笑った顔は美しかった


『まい、きー…』

マ「そうだ、マイキー。ゆっくり慣れろ」

そう言って部屋を出て行った


竜「落ち着いたか？」

『うん、ありがと』

暫くすると蘭にぃが戻ってきた

蘭「あ、起きてんだ〜。じゃ、家帰ろっか」

頭がまだ少し痛かったから竜にぃに抱っこしてもらいながら車に移動した

帰りの車で、私が聞きたかった色んな事を教えてもらった

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